飲みすぎ注意
「あぁ、いいかもな。こういうのは時間が経つと、どうにも言いにくくなるし。なら、今から秘蔵のワインでも何本か手土産にして行くか」
「ワインを手土産にするのは構わないけど、今度は絶対、酔わないでくれよ。また昨日みたいなことがあったら、本当に怒るからな」
「言われなくても解ってる。お前こそ、自分が酔いすぎないように気をつけろよ」
楽しげに軽口を叩きあいつつ、自然な流れで啄ばむようなキスを交わす。互いに照れくさげな笑みを向けあいながら、カナダの家へ行く準備をすべく、二人で肩を並べて部屋を出て行った。
――そうしてカナダの家へと向かった二人であるが、その後二人揃って酔っ払った挙句、大騒ぎをして結局はカナダに大迷惑をかけることとなったのだが、それはまた別の話である。