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病的な子供達 ~願いと未来~

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声で、目が覚めた。
白い天井が、見える。
声の方を見ると、悪魔が、いた。
悪魔は、言う。

「後悔にさいなまれているお前に一度だけチャンスをやる」
「俺と契約したら、彼女を助けてやろう」
「ただし、代価はお前の生きてたという存在すべてだ」
「命を奪って『死ぬ』のなら、地獄なり天国にはいける」
「でも、存在を失えばお前は何も感じることもできない虚無の世界に永遠に閉じ込められる」
「彼女が死んではもともこもないから、答えは明後日までに聞かせてくれ」

悪魔は、消えた。
そうか、自分を責め続けていたらいつの間にか3日も過ぎていたのか。
後悔に、さいなまれて、ただでさえそこまで好きでない病院食が、さらにまずい。
もう、責め続ける言葉も思い浮かばない。
僕は、過ちを犯した。
愛する人を、見殺しにした。
だから、彼女を救うことに何のためらいもない。
でも、僕は彼女に何か残せるのだろうか?
僕にとって、彼女の何が、幸せなんだろう?

そこからは、自問自答の繰り返しだ。
きっと彼女は、僕のことを、うらんでいるだろう。
そんな彼女を、この世界に戻して、彼女は幸せになるんだろうか?
いっそ、このまま殺してしまったほうが、幸せなんじゃないだろうか?
ここで僕が死ぬのは、罪に耐えられなくなって贖罪しようとしたように見えてしまうだろう。
僕は、贖罪しようとは思わない。それはただの自己満足だからだ。
じゃあ、僕は何をどうするべきだろう?

そんなことを三日間考えて、出てきた答えを悪魔に伝言として頼んだ。

“人間になんて生きる意味はない”
“だけど、僕は自分の「命の意味」を知った”
“君がただ笑ってる横顔が好きなんだ”
“僕は君の前からいなくなるけど、笑っていて”
“それだけでいいんだ”
“だから……「生きて」”

そして、僕は悪魔と契約して、この世から消えた。