ラブレター2
ラブレター2
わたしは求め続ける あなたのぬくもりを
あなたは引きずり出す わたしの醜いあざとさを
わたしとあなたはひどく相反する存在で
わたしはあなたの中のわたしを憎み
あなたはわたしの中のあなたを哀れんだ
あなたを見るたび わたしの心は軋みをあげ
あなたの声を耳にするたび わたしは息の根をとめられた
あなたの言葉一つ一つがわたしの心に突き刺さり
わたしはあなたをわたしの中に閉じ込めたくなる
やさしく やわらかく そっと包み込む
まるで不可視の檻の中で囲うように
あなたが安心して眠ることができるように
誰からも侵されないですむように
誰にも 見られることのないように
やさしく臆病なあなたは笑うだろう
仕方がないというように 甘く眼をほそめて
きっとあなたは それがどんなにわたしを弱くしていくのか知らない
振り子のように揺らぐ感情
滲み曖昧にぼかされる影のように それはいつもあやふやで
つねにわたしを惑わす 陽炎の現実
やさしくて臆病なあなたは いつか気付くときがくるかもしれない
わたしがどれだけあなたを愛しく想っているのかを
『わたし』という檻の中で いついつまでも触れていたい
わたしがどれだけあなたを愛しく想っているのかを
『わたし』という檻の中で いついつまでも触れていたい
『あなた』という脆弱なたましいを わたしという凶器に縛りつけたい
恍惚にゆがむ笑みを見られたなら
あなたの「光」ごと 閉ざしてしまえばいい