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宣戦布告

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「あはは。俺の告白が冗談だとでも思ってる?」
臨也は帝人が疑問に思っていることを言い当てる
「はい。冗談だったんですか?」
騙されたことは少し悔しいが臨也とのこれからの関係を考えるならその方が嬉しいといえる
期待を持って帝人は尋ねた
しかし、やはり笑顔で臨也はその期待を木っ端微塵にした
「ううん。本気だよ。どういたしましてって言ったのは、帝人君がありがとうって言ってくれたから。帝人君の感謝の言葉を無視できるわけなだろう?」
帝人はそんな臨也の言葉を聞いて、(やっぱりこの人、変な人だ!)と思った
「帝人君。俺はもともと、わかった?って言っただけだよ」
「え?」
どういうことだろうか?帝人はこの会話が始まってから疑問ばかり浮かんでいる
「俺は、君に『付き合って』も『恋人になって』も言っていない。言ったのは『わかった?』だけだよ」
「…そう、ですね」
会話を思い浮かべると、実際そのとおりだ
「つまりね、俺はわかって欲しかったんだ。俺が君に恋をしているということを
君が俺をそういう対象で見ていないことは理解している。
言っただろう?俺は君について徹底的に調査したんだ。
君は恋愛に対してノーマルだ。
これまでと同じ付き合いをしていったところで、俺のことを恋愛対象として見てくれることはないだろう
だから、告白したんだ
ねぇ?俺に告白されて胸が高鳴らなかったかい?今は?
俺を見る目が多少は変わってないかい?
変わっているだろう?会話し始めたときの俺と、今の俺に向けている感情は違うだろう?
その感情が欲しかったんだ」

帝人はどのように返事をしていいかわからなかった

「君の俺に対する感情をこれからも俺は変えて行くよ?
だから、これは宣戦布告。告白と宣戦布告だ。覚悟していてね、これから今までとは比べものにならないくらい会いにくるよ。愛しい、恋しい帝人君」

じゃあね、と臨也は手を振って去って行った

残された帝人は、臨也の言葉を反芻していた
そして、胸に手を当てていつもよりも鼓動が激しいことを感じた
今、臨也に対して持っている感情はさっきまで持っていた臨也への思いとは違う
自分の感情はこれからどのように変化していくのだろうか
臨也の感情を変えていくという宣言が恐ろしかった
しかし、恐ろしいとともに、少しの期待感を帝人は持った

だって、きっと非日常がやってくる





「あー、緊張した緊張した緊張した緊張した緊張した!!!!
よかった。帝人君、俺に嫌悪感向けないで。
向けられてたら帝人君攫って犯しちゃうとこだったよ。
調査したって言ったときはさすがに嫌な顔してたけど、告白に対しては嫌悪してなかったよね
でも、帝人君可愛かった!!可愛かったなぁ!久しぶりに話したけど可愛かった
やっぱり影から見たり、写真で見るのとは違うよね
可愛い可愛い可愛い可愛い
首傾げてた時なんか、その首にかぶりつきたくてしょうがなかったよ
本当に俺のものにしたい
俺のものになって。甘い声で鳴いてほしい
好き好き好き好き好き
本当に好き
やっぱり怖かった怖かった
告白するのは一種の賭けだったけど、成功だよね
帝人君、今は何を考えてるのかな
俺のことだったらいいな
きっと俺のことだよね?
俺のことでいっぱいになって、堕ちてきて欲しいな
ああ、帝人君…好きだなぁ」

帝人には見せたことのない姿を新宿の自分の部屋に帰ってから晒す
その部屋は帝人の写真だらけで盗聴器の受信機もあるのだが、そのことは帝人はまだ知らない
作品名:宣戦布告 作家名:彼方