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【忍たま】手を伸ばす先は

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 そんなお前が僕は好きだよと、雷蔵のぬくもりがじわりと胸に沁み込んでくる。その柔らかい想いは、甘く痛い疼きを心にもたらすけれど、不思議と安堵感も同時に湧き上がらせ、三郎は小さく息をついた。
「……私も、雷蔵が好きだ」
 震えそうになる喉をどうにか抑える。
 たとえこの言葉の意味が永遠に同じものとして重ならないと分かっていても、きっとこの先も告げずにはいられないだろう。
「ありがと。三郎…ゆっくりと休んで」
 お前の休める場所に僕がなれたらと、雷蔵が零す言葉を受け取ろうとしても、意識が次第に薄れていってしまう。心地よいまどろみが訪れる中、三郎は愛しい者の名をかみ締めながら、そっと目蓋を閉じていった。