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南天こった
南天こった
novelistID. 11402
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だめだ降参!メロメロです

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急いで駆けつけると俺の可愛い可愛い恋人は運び屋になでられながら、ポロポロと綺麗な涙を流していた。
俺がついた当初は俺がきたことも気付いてなかったようで運び屋に促されてやっと潤んだ瞳で俺を見た。

「……折原さん」

え?なになになに?半分ぐらい信じてなかったけど、本当に俺に怒ってるの?
呼び方に距離を感じて新羅のいっていたことが真実だということを目の当たりにする。
何?俺本当に心当たりないんだけど…
困惑する俺をよそに、帝人くんの頬には次から次へと涙の粒が伝っていく。

「一体どうしたの…帝人君」

泣いてちゃ分からないよ?そもそも俺は君に泣かれるとどうしたらいいか分からないんだから。
言っておくけど、嫌われないようにするってことに俺は慣れてないんだよ?

その可愛い頭をなでようと手をのばすとその手を振り払われた。

あーもう、どうしろっていうの!?

「帝人君。臨也も来たことだし、そろそろ泣いてる理由を教えてくれないかな?」

新羅に促されて、帝人君は涙を拭ってまだ潤んだ瞳で俺を睨んだ。
ごめん、悪いけどその顔すっごく可愛い。

ただ、その次に紡がれた言葉は、その場にいた全員を凍りつかせた。



「……折原さんは本当は静雄さんのことが好きだって……」



「は?」


ありえない。何をもってそう言う話になるのか…
頭を抱えそうになって、そういえば帝人君のまわりにそう言うことを言いそうな人間がいたなぁと思い当たる。

「そんなこと誰が言ったの?」
「…………狩沢さん」

やっぱりか。
一応確認のために聞けば、予想通りの答えが返ってきて思わず脱力してしまった。
今度ドタチンに嫌がらせしてやろう…
そう心に決めて、俺は帝人くんと向き合った。

「君という可愛い恋人がいながらなんで俺が大嫌いなシズちゃんに走ったりするのさ?」

「だって、折原さん…今日静雄さんとのケンカに夢中で僕のこと全然気がつかなかったじゃないですか…僕、あの時すぐ近くにいたのに…」

いや、もうあの時はシズちゃんをどう撒くかに必死だったんだから!!
それも君に早く会いたかったからだしさ!!
それをどうしてそんな風に結論づけちゃうかなぁ…
でも、泣いてる理由が嫉妬なんていう可愛い理由なのは嬉しいけどね!!

そう思って目の前でまた涙がこぼれそうになっている俺は恋人をぎゅっと抱き寄せた。

「そんなに俺が信用できない?」
「…………」

だんまりか。
とりあえず、振り払われなかったのはよかった。
これで拒否られたら流石の俺でも傷付いちゃうよ。

「みーかーどーくん」

敢えて明るく呼び掛けると腕の中で帝人くんがふるえた。

「君の恋人は誰?」
「……折原臨也さんです」
「そう、じゃあその俺の恋人は?」
「………僕です。」
「でしょう?」

よく出来ましたという意味を込めておでこにキスすると、おでこを気にしている帝人君はムッとした表情で俺を見上げてきた。

「恋人のいうことは信じてあげないと。それに俺が帝人君をこんなに愛してるのに全く伝わってない?」

フルフルと頭を横にふる帝人君をみてとりあえずは安心する。
もう一押しかな?

「そんなことで帝人君が不安になるんだったら、シズちゃんのこと殺しにいくからね。」

「それはだめです!!」


耳元でそう囁くと帝人君は心底焦ったように即座に否定の言葉を発した。
そんな帝人君の様子に俺の機嫌は急降下。

「何その力一杯の否定?シズちゃんが死ぬのがそんなに嫌なの?帝人くんこそ、シズちゃんのこと好きなんじゃないの?」

なにそれ、そんなの絶対に許さない!!

俺の怒りを知ってか知らずか帝人君が俺から視線を逸して恥かしそうに俯いた。



「…だってそんなことになったら、臨也さんつかまっちゃうでしょう?」



それから計算かと思えるぐらいの可愛さで俺を上目遣いで見つめた。





「そしたら、会えなくなっちゃうじゃないですか!!」





あーもう…どうしよ、この子可愛すぎるんだけど!!