ピンクなきみにブルーな僕
「今からおまえんち行く」
深夜とまではいかないが、結構遅い時間にかかってきた一本の電話。それに面食らっている間に、相手は勝手に通話を切ってしまった。
「…なんやねん…急に…」
忍足は呆然としつつ、とりあえず応接兼居間を片付け始めた。
「…ちゅうか…来るのはともかく、あいつうちどこかわかってんのかいな…いっぺんしか来たことあらへんやん…。ほんっまあほの考えることはわからん…」
ぶつぶつ言いながら、さっと物を寄せたりしまったり捨てたりなどして、こざっぱりとした部屋の出来上がりとなる。腕まくりしていた部屋着兼パジャマのスウェットを戻そうとした、その瞬間、インターフォンが鳴った。
「……。まさかな」
一応そのまま玄関へ向かい、どちらさん?と訊きながら覗き窓を覗き、彼は目を瞠った。
「俺だ」
その横柄な言葉が吐かれたのとどちらが早いか、という具合に、彼は慌ててドアを開けていた。
「跡部?!」
そこには、先ほどの電話の主が立っていた。明らかに普段着とは異なる黒の上下に体を包んだ、跡部が。
よくたどり着けたな、とかなんでこんな時間に急に、とか、色々と尋ねたいことはあった。しかし、答えあぐねている間に彼はとっとと上がりこんでいる。忍足は、諦めたように溜息をついた。そして、勝手知ったる…とばかりにすたすた進んでいった跡部の後をついて行った。
深夜とまではいかないが、結構遅い時間にかかってきた一本の電話。それに面食らっている間に、相手は勝手に通話を切ってしまった。
「…なんやねん…急に…」
忍足は呆然としつつ、とりあえず応接兼居間を片付け始めた。
「…ちゅうか…来るのはともかく、あいつうちどこかわかってんのかいな…いっぺんしか来たことあらへんやん…。ほんっまあほの考えることはわからん…」
ぶつぶつ言いながら、さっと物を寄せたりしまったり捨てたりなどして、こざっぱりとした部屋の出来上がりとなる。腕まくりしていた部屋着兼パジャマのスウェットを戻そうとした、その瞬間、インターフォンが鳴った。
「……。まさかな」
一応そのまま玄関へ向かい、どちらさん?と訊きながら覗き窓を覗き、彼は目を瞠った。
「俺だ」
その横柄な言葉が吐かれたのとどちらが早いか、という具合に、彼は慌ててドアを開けていた。
「跡部?!」
そこには、先ほどの電話の主が立っていた。明らかに普段着とは異なる黒の上下に体を包んだ、跡部が。
よくたどり着けたな、とかなんでこんな時間に急に、とか、色々と尋ねたいことはあった。しかし、答えあぐねている間に彼はとっとと上がりこんでいる。忍足は、諦めたように溜息をついた。そして、勝手知ったる…とばかりにすたすた進んでいった跡部の後をついて行った。
作品名:ピンクなきみにブルーな僕 作家名:スサ