Monster
とある大学の工学科に通う徳川家康には、長い付き合いの奇妙な友人がいる。
そう表現すると、周囲のほかの友人たちからは「あれは断じて友人なんかじゃない」「あいつは異常だ」「少しは警戒しろ」と散々なことを言われるのだが、実際家康も彼を友人というには違和感がある。
とても奇妙な相手だ。
確たる理由もなく、些細なきっかけすらもなく、ただただ唐突に自分の人生に現れて憎悪をぶつけてきた相手だ。それでも家康は彼を友人だとしか表現できない。その名に相応しい繋がりを持つにはどうすればいいのかわからないが、この縁に名前をつけないのもなぜか厭なのだ。
わけもわからぬ一方的な憎しみでつながった相手。
その名を、石田三成と云う。
そう表現すると、周囲のほかの友人たちからは「あれは断じて友人なんかじゃない」「あいつは異常だ」「少しは警戒しろ」と散々なことを言われるのだが、実際家康も彼を友人というには違和感がある。
とても奇妙な相手だ。
確たる理由もなく、些細なきっかけすらもなく、ただただ唐突に自分の人生に現れて憎悪をぶつけてきた相手だ。それでも家康は彼を友人だとしか表現できない。その名に相応しい繋がりを持つにはどうすればいいのかわからないが、この縁に名前をつけないのもなぜか厭なのだ。
わけもわからぬ一方的な憎しみでつながった相手。
その名を、石田三成と云う。