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沖神ショートショートショート

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 本日は万事屋銀ちゃん総出で早朝からの依頼を完遂し、帰ってくる頃には昼飯時、ぐぅと盛大に鳴いた腹の虫の音が誰のものでもおかしくない状態だ。でもたぶん神楽ちゃんだな、と適当な当たりをつけて僕は彼女に話を向けた。
「お昼ご飯どうしようか」
「私いらないヨ」
 不敵な笑顔だった。僕は銀さんと顔を見合わせる。
「神楽ちゃん、具合悪いの?」
「天変地異の前触れじゃねーの?」
「世界も私も絶好調アル!」
 彼女は弾んだ声で僕らの面前に一枚の紙を叩きつけた。雑な筆跡で『果たし状』と記されている。
「…その紙切れがお前の空腹を満たしてくれるってのか?」
 どちらかというとむしろお腹空きそうだ。差出人はどうせ沖田さんだろう。
「黙るヨロシ天然パー。お前らはなにもわかってないヨ…これは挑戦状というよりも招待状ネ」
 神楽ちゃんは勿体つけた身振り手振りで楽しそうに話すけれど、銀さんは一言でそれを一蹴した。

「あぁ、デートのお誘いってわけか」

 彼女がぴたりと動きを止めて、場の空気が一瞬固まった。
「で、デートじゃねーヨ!決闘に負けた方が勝った方にご飯奢ることになってんだヨ!だから私は負けないからお昼ご飯いらないネ!」
 一息に言い切って、どうだ!と言わんばかりに胸を張った神楽ちゃん。
「それってやっぱりデートなんじゃない?」
 と僕が口を出すと、彼女は凄い形相で「どこが!?」と振り返り、その質問はニヤンと笑う銀さんが引き取った。
「だってどっちにしろ一緒に昼飯食うって意味なんだろ?」