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【APH】いけないことをしませんか?

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「いけないことをしませんか?」


その言葉が目の前で楚々と茶を啜る日本の口からするりと零れる。プロイセンはどう言う反応をすればいいのか解らず、ぽかんと日本の顔を見つめた。
「いけない?」
「恋人になったあなたと邪魔も入らず、ふたりきりなんてもう、一年振りくらいですから。それでなくても、私とあなたの国は遠いですから滅多にお会い出来ませんし…私も色々と不安なんですよ」
じりっと何とも言えぬ視線を寄越した日本に反射的にプロイセンは後退さる。それに日本は湯飲みを下ろし、やんわりと諭すように口を開く。
「別に取って食おうなんて思ってないですよ」
「…んなんじゃねぇよ」
腰が引けてしまったのに言い訳して、プロイセンは日本を睨んだ。
「別にセックスしたいって訳じゃないですよ。…そりゃまあ、したいですけど」
「…お前さ、二次元にしか興味なかったんじゃねぇのか?…ってか、俺を抱く気で話してるだろう?」
「二次元と三次元は別物ですよ。私がタチではいけませんか?」
「いけませんか?…って、俺、男だぞ。お前と同じもん付いてるんだぞ?」
「それは百も承知ですよ」
今まで甘っちょろい恋人の真似事に自分は満足していたのだが、日本はそうではなかったのかとプロイセンは思う。なんと言うか、性欲と無縁そうな顔をして何を言い出すんだと思ってしまった。だから、本気の目にちょっとだけ怯む。これが敵の軍勢目の前にしてなら、絶対に怯んだりしないのだが、こういう雰囲気は慣れてないし、この手の駆け引きは経験皆無過ぎて対策の練りようがない。
「なら、何で…」
「おや、好きなら心ばかりか身体も欲しいと思うのは当然でしょう」
日本の言うことはもっともなのだが、何故か納得いかない。
「…だから、何で俺が女役なんだよ?」
別に受身が嫌だとか…まあ、ちょっと嫌だが、身長も高い、男前な俺様が普通、男役じゃねぇのか?美少女面の日本の方が余程、女役に適してる。
「師匠は爺に無体を働く気ですか?」
こんな時だけ、爺面しやがって。プロイセンは眉を寄せた。
「こんな時だけ、爺ぶんな!!お前こそ、お前からみたら孫程の俺に手出していいのか!犯罪だろ!!」
「…犯罪ですか。でも、どうみても師匠は成人されているようですし、問題ないでしょう」
「屁理屈捏ねやがって。なら言うが、どう見てもお前の方が俺より小さいし、俺の方が力もあるだろ!」