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【腐向け】綱吉日記【リボーン】

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 あ、あの……もしかして、これって……。
『お前、ツナにいつバレんじゃねーかって、思うだけで興奮してたんだろ』
『ヒィッ! やめ、小僧、も……げんか、ぃ、なのな……』
 リボーンが、そそり立った山本の男に爪をたてながら、尚も紫の物体を弄る。
『ほら、もっと鳴け』
『あっ、あっ……も、やっ!! も、小僧が、ほし……っ! んっ、あぁっ!!』
『ちっ。仕方ねーな。……おら、お前の好きなモノだ。たぁんと味わえ』
『ひ、ぁっ!! あ、あぁああ―――っ!』
 うわぁああああああああああ――――――――っ!!
 きょ、強制終了! 強制終了!!
 ナニこれ、何コレ、ナニコレぇえええええっ!!
 え? え?
 や、山本とリボーンって……?
 え? なに?
 そういう、関係……ってやつ!?
 う、嘘だぁっ!!
 俺は信じられなくなって、その場から逃げるように駆け出した。
 その後、二人がどうなったのかなんて知らない。
 けど、きっと俺の乏しい想像力じゃ及ばないような事をしていそうで、興味半分、恐怖半分だ。
 はっ!
 まさか、獄寺くんや骸の視線が熱いのって……。
 もしかして、あの二人って……俺にそういう感情抱いてる、とか?
 あ、あはは、あははははは……(壊)
 今日は、何も手につかなかった。
 だって、自分の知らない世界を知っちゃったんだよ!?
 しかも、親友の片方の濡れ場!!
 あと、もう片方の視線の意味とか!
 もう、嫌だあぁああぁっ!
 忘れよう、忘れようと、頑張っていた俺に、リボーンが一言。
『覗き見は、いい趣味とは言えねーぞ、ツナ』
 はい! リボーンにはバレバレでしたぁ!!
『……次は、ねーからな』
 リボーンが、恐い。
 目が、笑っていない。
 嗚呼、リボーンの標的になって死んでいった人たちの気持ちが少し、分かった気がする。
 俺は一日、情けなくも、ガタガタ震えていた。
 心配してくれた獄寺くんのその好意が、今は邪なものにしか見えなくて。
 獄寺くんからも逃げた。
 途中、骸とも会ったけど。
 何か言葉を交わす前に、蹴り倒してから逃げた。
(御免、骸!!)
 庭まで逃げてきたけど、人の気配がした。
 見てみれば、大きな気の影になって死角に当たる場所にディーノさんと雲雀さんの姿が。
『キョウ、ヤ……』
『……許さないよ、僕を裏切るなんて』
 とてもシリアスっぽかったので、俺はすぐさまUターンを。
 別の場所を求めて逃げた。
 途中、ビアンキに告って半殺しにされてるシャマルを見たり、草壁さんに質問攻めにあってるロマーリオさんを見かけたり。
 もう、俺の目にはそのどれもが普通に見えなくて。
 逃げて、
 逃げて。
 逃げ込んだ先には、フウ太が読書をしている図書室だった。
『どうしたの? ツナ兄ぃ……』
 今は、ただ。
 このフウ太の純な瞳に癒された。


 もう、精神的に疲れたので、今日で日記は辞めにしたい。
 もう、知らない世界には、足を踏み入れたくないんだ……。


綱吉日記 終わり


◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 一人の青年が、今まで読んでいたノートを閉じた。
「ふふ、可愛い寝顔……」
 青年は、ノートを記した張本人の寝顔を見つめ、口元に弧を描く。
「……それにしても、やっぱり獄寺と六道は邪魔だな」
 青年の目が鋭く光った。
「僕のランキングでも、邪魔者ランキングで上位二名に入ってるし……」
 少し考えるように、顎元へと手を当てる。
「どうにかして対策を練らないとね」
 青年は微笑んだ。
 そして、その小さな頭の中では様々な策を練られていた。
「まずは、ツナ兄ぃから……攻略していこうか」
 次は、跳ね馬だね。
 そう呟いた青年は、眠る彼の人へと口付けて部屋を後にした。