二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【腐向け】綱吉日記【リボーン】

INDEX|2ページ/3ページ|

次のページ前のページ
 

 やぁ~めぇ~てぇ~!!
 俺の執務室がぁ!! (涙)
 昔、俺たちが中学生だったころ、雲雀さんは手ひどく骸に負けたことがある。
 当時は雲雀さんも骸のことを覚えていて、むしろ雲雀さんから喧嘩をふっかけていたけど。
 数年前、骸を完膚なきまで噛み殺すことに成功した雲雀さんは骸への興味が一切なくなってしまい、顔すら覚えないようになった。
 雲雀さんは、自分の興味のある事柄しか記憶しない人だから。
 それが骸は頭にくるのか、こうして当時とは逆に骸から喧嘩をふっかけることが多くなった。
 こうなった雲雀さんを止められる人物……。俺じゃ出来ないから、その人を呼ぼうと執務机の下に隠れながらこそこそと電話をかけると……
『ふぁっ!』
 なんで。そんな声で、出るの? ディーノ……さん……。
 雲雀さんの動きがピタリと止まる。そして、俺から受話器を奪い取ると耳に当てたまま微動だにせず立っていた。
 その間に俺は骸を止めて、雲雀さんの様子を見つめる。
 かまわず受話器からは、どう考えても情事中ですっ! っていうディーノさんの声が。
 あ、相手は誰、ディーノさん!
 ってか、この声からして、ディーノさんが女役して、男同士……とか?
 暫く聞いていた雲雀さんが、いきなりトンファーを振り下ろす。その先には俺の電話。
 ……止めるような自殺行為、俺がするわけ無いだろ?
 見事に壊れた電話に一瞥をくれるわけもなく、雲雀さんは足早に出て行った。
 嗚呼、あの時のリボーンの顔が可愛く見えてきた。
 気づいたら俺は、余りの恐さに骸へと抱きついてた。
 ……骸の鼻血が頬に当たって、それに気づいた。
 最悪な気づき方だ!
 骸にはボンゴレの炎をお見舞いしておいた。
 う~ん。
 今回、あの雲雀さんが怒って出て行ったのって、なんでだろう?
 観察日記……付ける前からだけど、もっと注意深く見てみると、俺の周りって不思議がいっぱいだ。
 ……これを当たり前の日常として受け入れていた俺って。


○月▽日

 今日は珍しい組合せを見つけた。
 屋敷の庭を生き抜きに散歩していると、噴水の横に設けたベンチに、なんと了平お義兄さんとイーピンが座っていたんだ。
 あれ? あの二人って、そんなに接点あったっけ?
 不思議には思ったけど、少しそわそわしてる様子のお義兄さんと、空を飛ぶ蝶を眺めるイーピンに笑いがこみ上げてきて、少し観察してみることにしたんだ。
 すると、お義兄さんは普段は大きなその声を、彼にしては小さい声量でイーピンを呼んで……。
 あれ? あれあれ?
 もしかして、告白!?
 なんて、俺がドキドキしてるにも関わらず。
 お義兄さんは、
『俺の気持ちだぁあああっ!』
とかなんとか叫んで、いきなり黄金の左フックを。イーピンはそれをヒラリと舞うように避けると、条件反射のように蹴りを繰り出してお義兄さんの顔面に足を埋めた。
 あちゃ~。あれは痛いぞぉ。
『もう、いきなりナにするですカ、了平さん』
 こまったように言うイーピンに食らわされたダメージから立ち直れないのか、お義兄さんはまだ蹲っていて。
 そんなとき、不機嫌な雲雀さんが近くを通ったんだけど。
『きゃっ』
 なんて可愛い声を出して、顔を真っ赤にしたイーピンがお義兄さんを置いてどこかに猛スピードで走っていってしまった。
 雲雀さんは倒れてるお義兄さんを不思議そうに見つめながらも、すぐに何も無かったように去っていって。
 嗚呼、お義兄さん。哀れ。
 そうしていると、これまた何処から来たのか。
 ヴァリアーの『太陽』ルッスーリアが出てきた。
 あれ? 君、仕事は? ザンザスに叱られるよ?
『ウ、ウフフ……了平~♪』
 ダメだ!
 お義兄さん、逃げて!
 助け舟を出そうと、グローブを嵌めているとお義兄さんが顔をあげてルッスーリアを見た。
『なんだ、ルッスか。……いつもお前は、俺が怪我をすると手当てに駆けつけてくれるな。感謝している』
 と、的外れなお義兄さんの言葉。
 さすが、お義兄さん!
 お義兄さんクオリティだよ!(←何それ?)
 あの変態気味に笑っていたルッスーリアが、その純な瞳に魅せられて優しく微笑みだした。
『も、もぅ、了平ったら。こんな怪我して……やんちゃなんだから♡』
 これまた何処から出したのか、救急箱を取り出してイーピンに付けられた傷を手当し始めた。
 お義兄さんもじっとしている。
 その様子は、まるでやんちゃな我が子の怪我を手当てするお母さんで……。
 少し、俺は母さんのことを思い出した。
 明日あたりにでも、電話……してみようかな?


○月☆日

 書類処理をしていると、誰かが俺の執務室のドアを叩いた。
 誰だろう?
 そう思いながら「どうぞ」というと、なんと、予定より三週間も早く帰還したリボーンと山本の姿があった!
 そんな。どんなに短くても三ヶ月は掛かるであろう任務を、この二人は二ヶ月と少しで戻ってきてしまった。
『おかえり、山本。リボーン』
『おう。ただいま……なのな、ツナ』
 いつも元気な彼にしては歯切れの悪い声。
 どうしたんだろう? そのことを聞こうとした、ニヤニヤしたリボーンが勝手に報告を始めちゃったからそのタイミングを逃しちゃった。
『じゃあな。報告は済んだ。俺たちはもう行くぜ』
 雲雀さん以上に淡々と報告を済ませてくれたリボーンは、なぜか山本の腰に手を当ててさっさと出て行った。
 俺、まだ退出の許可……出してないんだけどな。
 それにしても。
 なんだか、山本に元気が無くて変だ。
 顔はうっすらと赤くなっていたし、汗も少し掻いてたな。あと、小刻みに肩が揺れてた。
 そういえば、彼はこの執務室に入ってきてから、最初に口を開いただけで後は何も喋ってない!
 おかしい。
 おかしすぎる……。
 大体、あの二人は以前からあにか怪しい。
 俺は、意を決して二人の後を追うことにした。
 もちろん相手は俺の師匠・リボーンだ。
 細心の注意を払って、慎重に後を追った。
 気配も消して、そぉっと……そぉっと……。
 すると、廊下を歩いていた山本がガクリと膝を折る。
『なんだ、もう限界か?』
 余裕なリボーンが言うと、山本は縋るような目をしてリボーンを見つめる。
 ちょっと待って、山本! 何、その色っぽい目は!?
 ……ん? 色っぽい……?
 二人は今使っていない会議室へと入っていった。その時、立てなくなった山本をリボーンが抱きかかえて移動したんだけど……。その抱き方って、普通女の子にするもんだよね?
 二人が中に入ってから、俺もそっと入り口に近づく。
 微かにドアを開けてみると、こちらから丸見えのところに山本の露出した下半身が!
 待って、山本! 何してるの!?
 しかも、え? そんな所に!? って叫びたくなるような場所に、紫の変な物体が機械音を立てて……は、入って……っ!!
『……おい、ツナに報告してた時から、もうこんなにしてたのかよ』
『あっ、こぞ……もぉ、やぁっ!!』
 え? え? え?
『見てみろ。お前のココ、もうぐちゃぐちゃじゃねーか』
『あぁっ!! ふ、ぁ……もぉ、やぁ』
 リボーンが紫の物体を動かすと、山本の背中が撓るように揺れる。