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みんと@ついった中毒
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novelistID. 4239
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好きだと言えたならよかったのに

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どんなに虚勢を張っても本当は怖くてしかたなかった。ただ、貴方の手を離すことが怖くてたまらないのだ。一度離した手はどんな長い歴史を刻もうともう二度と繋がれることはないかもしれない。貴方という存在がわたしの中から弾き出されて希薄になっていくことが何よりも怖いのだ。まるで迷子の子供のようにそこに立ちすくんだまま動くことも出来ない、夜の闇に怯えるようにそこに蹲っていることしか出来ない。ただずっと――。
もしもわたしたちがただの人間だったとしたら、貴方はわたしと生きることを望んでくれたでしょうか。

「ただ、そばにいたいだけなんですよ」
思わず口から零れた言葉は子供の我侭のようだった。思った以上に大きな声だったからきっと貴方にも聞こえているはずでしょう、黙っていないで何か言ってほしいのに。やっぱり貴方はただ、わたしを後ろからそっと抱きしめただけだった。