angel lamp2
馬車が、とある村外れの古びた洋館に着いた時には、すっかり夜も更けてしまっている。
彼女は、御者役を買って出た彼に、泊っていくよう勧めていたが、彼は仕事を理由に帰っていった。
きっと、彼女の姿に、恐れをなしたのだ。
広い玄関ホールに、彼女と二人取り残されると、急に心細くなってくる。
恐ろしい、童話に出てくる魔女のような女性と、ここで二人っきりで暮らさなくてはいけないなんて。
「カイト、こっちに来て」
彼女は、囁き声で僕に呼びかけると、足を引きずりながら、先に立って、階段を上った。
道中、教えられたのは、彼女は、右半身に酷い火傷を負ったということ。
その為、右目は失明し、右耳は殆ど聞こえない。右手と右足に軽い麻痺があり、喉を痛めて、声も囁く程度にしか出ない。
マスターと同じ魔道士で、共同で実験をしている最中に、事故に遭ったという。
その事故で、マスターに怪我がなかったのは、不幸中の幸いだった。
怪我をしたのが、もしマスターだったら。彼女のような怪我を、マスターが負ったら。
考えただけでも、恐ろしい。
彼女は、御者役を買って出た彼に、泊っていくよう勧めていたが、彼は仕事を理由に帰っていった。
きっと、彼女の姿に、恐れをなしたのだ。
広い玄関ホールに、彼女と二人取り残されると、急に心細くなってくる。
恐ろしい、童話に出てくる魔女のような女性と、ここで二人っきりで暮らさなくてはいけないなんて。
「カイト、こっちに来て」
彼女は、囁き声で僕に呼びかけると、足を引きずりながら、先に立って、階段を上った。
道中、教えられたのは、彼女は、右半身に酷い火傷を負ったということ。
その為、右目は失明し、右耳は殆ど聞こえない。右手と右足に軽い麻痺があり、喉を痛めて、声も囁く程度にしか出ない。
マスターと同じ魔道士で、共同で実験をしている最中に、事故に遭ったという。
その事故で、マスターに怪我がなかったのは、不幸中の幸いだった。
怪我をしたのが、もしマスターだったら。彼女のような怪我を、マスターが負ったら。
考えただけでも、恐ろしい。
作品名:angel lamp2 作家名:シャオ