angel lamp3
彼女は、驚いたように目を見開き、僕を見つめた。
僕は、まっすぐに彼女を見つめ返す。
「・・・ごめんなさい」
彼女の目に、涙が溢れ、頬を伝って流れ落ちた。
「えっ?あっ」
「ごめんなさい・・・カイト・・・ごめんなさい・・・」
両手で顔を覆い、彼女は、何度も「ごめんなさい」と繰り返す。
「あのっ、あっ・・・な、泣かないで、下さい」
どうしていいか分からなくて、ただ、彼女に泣きやんで欲しくて。
「・・・カイト?」
「泣かないで下さい。お願いですから・・・」
彼女の細い体を抱き締め、耳元で囁いた。
甘い匂いと、心地よい温もりと、滑らかな髪の感触を、手放したくないと思いながら。
作品名:angel lamp3 作家名:シャオ