angel lamp3
僕の髪と目を青くしたのは、青が好きだからだと言った。
青が好きだったのは、マスターではなく、彼女。
今、僕の目の前に立っている、女性。
マスターは、沢山の人形を作って、僕のことを、忘れて行った・・・
彼女は、顔を上げると、ぎこちなく微笑んで、
「ごめんなさい・・・こんなこと、聞かされても困るわよね?でも、彼女が、あなたのマスターであることに、変わりはないから」
僕のマスターが、マスターであることに、変わりはないけれど。
でも。
「中に入りましょう、カイト?」
そう言って、玄関に向かう彼女に、僕は思わず、
「貴女がマスターだったら、僕を倉庫に入れましたか?」
「え?」
振り向いた彼女を、まっすぐに見つめた。
「貴女がマスターだったら、僕を倉庫に入れましたか?沢山の人形を作って、僕のことを、忘れてしまいましたか?」
作品名:angel lamp3 作家名:シャオ