エトワール詰合せ
『肖像画』
セイランが謁見の間の奥にある女王のプライベートルームに通う様になったのは、女王の肖像画を描くためだった。
「顔色が悪いね。悩み事でもあるのかい」
作業の手を止め、セイランが筆を置く。
どこか遠くを見ているようだったコレットは、そこにセイランが居ることを思い出したようにゆっくりと戻ってきた。
「そう見える?」
「僕の創作意欲を損なう程度にはね」
そして皮肉を言われる価値もないほど、自分が疲れていることに気づき、彼女は苦笑した。
「悩み事じゃないわ」
セイランはから視線を外し、コレットは中庭に面した窓に視線を向けた。
「アリオスは、『彼女』が好きなのね」
中庭からは、二つの天使たちの笑い声が聞こえていた。
セイランが謁見の間の奥にある女王のプライベートルームに通う様になったのは、女王の肖像画を描くためだった。
「顔色が悪いね。悩み事でもあるのかい」
作業の手を止め、セイランが筆を置く。
どこか遠くを見ているようだったコレットは、そこにセイランが居ることを思い出したようにゆっくりと戻ってきた。
「そう見える?」
「僕の創作意欲を損なう程度にはね」
そして皮肉を言われる価値もないほど、自分が疲れていることに気づき、彼女は苦笑した。
「悩み事じゃないわ」
セイランはから視線を外し、コレットは中庭に面した窓に視線を向けた。
「アリオスは、『彼女』が好きなのね」
中庭からは、二つの天使たちの笑い声が聞こえていた。