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マシュマロ

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 服装も態度も以前と変わっていないというのに男にしか見えないという事が無くなってしまっているのは、女性特有の柔らかな雰囲気へとなっていたからである。それだけでは無く、柔らかな曲線を体が描いている事も理由の一つであった。女であるという事を申告しなければ相手に女である事に以前まで気が付かれなかったのは、女性にしては雰囲気が尖っている事なども理由であったのだ。
(アメリカにも変だって思われるかもしれねえ……)
 不快な物を見る目で胸を見ているアメリカの姿を想像する事によって、胸が苦しくなった。胸が苦しくなっているのは、それだけが原因では無い。
(ちょっと釦外すか……。息が苦しい)
 ずっと軍服とシャツによって押さえつけている胸が苦しくなり、イギリスはズボンを留めている黒い釣り革のベルトを外すと、軍服の上着の釦を外していった。
 丈夫な生地で出来ている軍服の釦は外し難い物である。そんな釦を外す事によって少し楽になる事が出来たのだが、シャツに締め付けられている為完全には楽になる事が出来なかった。
(……誰も入って来れない様になってるから、ちょっとだけなら良いよな)
 イギリスの執務室は自由に出入りする事が出来なくなっているので、誰かがいきなり入って来る事は無い。シャツの釦を幾つか外す事を決めたイギリスは、上着を脱いだ後シャツの釦を上から幾つか外していった。
 白いシャツの間から柔らかである事が見ただけで分かる白い二つの大きな膨らみを覗かせているイギリスの胸の突起は、シャツをつんと押し上げていた。ブラジャーを付ける必要すら無い程胸が無かったので今までそれを付けていなかったイギリスは、未だにそれを付けていなかった。
 若い男性が見れば赤面する様な格好で執務室の椅子へと腰を下ろしているイギリスは、扉の向こう側に警備を倒しこの建物へと侵入して来た恋人の姿がある事へと欠片も気が付く事は無かった。





大騒ぎが始まるまで、後数秒
...fine.
作品名:マシュマロ 作家名:蜂巣さくら