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鷹乃爪太郎
鷹乃爪太郎
novelistID. 17799
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紡がれし絆

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「私は・・・・・・クレスさんが自分を出している曲が好き。何があっても・・・・私は最後まで聞きます・・・・・。^^」

「・・・・・・・・・。」

 クレスは思った。私はどうしたいんだろう。ただ曲を弾くためにここに来たんだろうか・・・・・。
 いや、ちがう。こうしてこういう言葉を、心を交わしたくて、ここに来たんだ。

「・・・・・・・もう一度やる。」

クレスは静かに言った。グリスもそれに答えた。

「はい・・・・・!」

「二人とも、頑張ってください―!」

 琥流栖は大きな声でそう言い厨房へ戻って行った。「必ず聞きに戻ってくる」と言いながら・・・。
 グリスは微笑みながらつぶやいた。

「・・・・・約束されちゃいましたね~・・・・・^^。」

「フン・・・・・・あいつが勝手にしたんだろ。」

 グリスは首を少し傾けながら言った。

「でも・・・・・・訂正はしてないから、約束は多分決まっちゃってますね~・・・。」

「・・・・・・・・・ふん。私は約束しようがしまいが、自分を出してやる。あの生意気なオーナーに思い知らせるためにもな・・・・。」

「喧嘩はだめですよ~・・・・。」

「喧嘩じゃない。」

 クレスはそっぽを抜いて弦を調整している。
 グリスはそんなクレスを素直じゃないんだときずくと同時に思い、それが口に出た。

「かわいいなぁ・・・・・・。」

「何か言ったか?」

クレスが少しその言葉を聞き取ったらしい。目が据わっていたので「何も言ってません」と言ってごまかしたのだった。


ー続くー
作品名:紡がれし絆 作家名:鷹乃爪太郎