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マルナ・シアス
マルナ・シアス
novelistID. 17019
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【東方】東方遊神記11

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「うぷっ、しゅ、しゅあこじょの?」
「この幻想郷の誰かが不穏な動きをみせれば、霊夢や紫が何とかするだろうし、僕たちだって、微力ながら幻想郷の平和のために協力するよ。・・・罪滅ぼしも兼ねてね」
ねっ?と諏訪子はずっと黙っていた神奈子に同意を求めるように話を振った。
「・・・あぁ。あたしも諏訪子と同意見だよ。尤も、にとりの件しかり、幻想郷にそんな大それたことをするような身の程知らずがいるとは思わないけどね」
・・・誰かがこういう発言をすると、決まって何かが起こるもんなんだよねぇ。フフフ。「・・・そうですか。お二人の考え、充分伝わりました。場合によってはにとりに研究を完全に中止させようとも思いましたが・・・やはり課題も含めて、もう少し様子を見てみましょう。では、この書状の配達の件、確かに承りました。明日の指定された時間までに、各所からの返答を持ち帰り、通達させます」
「あぁ、宜しく頼んだよ。文もお願いね?」
「あや?私がいること、覚えててくれたんですね」
文は他の皆のやり取りの間、一言も口を挟まず、状況を見守っていた。
「あたりまえだろ。っていうか、なんでずっと黙ってたんだい?あんたのことだから、横槍の一つでも入れてくると思っていたけど」
「いやぁ~・・・話の内容が内容ですから。私ごときが口を挟めるものじゃありませんよ」「とか何とか言って、本当は大っぴらにメモを取るのも憚られるから、頭の中のメモ帳に必死になって書き込んでるんでしょ?」
諏訪子には何でもお見通しだ。
「あやや~・・・一体何のことですかね~?」
図星を突かれた奴のリアクションの模範的解答だ。
「文、あなたのことだから、わかっているとは思うけど、今日の私たちの話は新聞の記事にしてはだめよ」
「・・・はい。心得ています」
御影に釘を刺された文は、やっぱりといった感じに小さく溜息をついた。御影には気付かれない様注意したつもりだったが、御影はそれを見逃さなかった。
「フフ・・・その代わりといってはなんだけど、今日のことを、御山の歴史資料として残しておきたいから、その作成、編集をお願いしたいの。できるかしら?」
「えっ?でも・・・そういったことをする専門の部署があるじゃないですか」
とりあえず遠慮はしているが、無意識なのか、羽がパタパタしている。テンションが上がっている証拠だ。
「御山の者で今日の一部始終を知っているのはあなただけなのよ。それに、あなたの資料作成能力が高いのは、地底調査の報告書や、『文々。新聞・地獄極楽地底大特集!特盛り』を読めばわかるわ。だからあなたにお願いしたいの。ダメ?」
御影は基本命令といった形をとりたがらない。これは彼女の性格によるもの・・・だけではなく、ちゃんとした理由がある。命令という形を取らなければ、もしその仕事をする者が仕事に失敗しても、大きな罰を与える必要が無くなる。それに、命令をすれば、どうしても公的な契約になってしまう。あくまで御影の個人的な頼みごとにしておけば、いろいろと面倒なことが省けるし、老人たちも簡単に口出しできなくなるのである。それに・・・御影にお願いされて、断るような輩はほとんどいない。
「わかりました。天魔様のお願いとあっては、ことわれません。不肖この射命丸 文、微力ながらその仕事、引き受けさせていただきます」
返事をした文の顔は喜びに満ちていた。