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それすらも、愛しき日々。

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「いい加減、洗濯行ってこいよ」
 思いっきり呆れた声でそう言われて、俺は雑誌から目を離す。
「えぇー?」
「えー、じゃないだろ!何だよこの紙袋は!溜め込みやがって!」
「溜め込むって。今日と昨日の、たったの二日分じゃん」
「んで明日のもこれに加わるんだろ?不潔っ」
「女の子みたいなこと言うなぁトモユキ…」
「悪かったな。とにかく、洗濯!してこいよ!」
 そして俺は、そのユニクロの紙袋と共に部屋から追い出されてしまった。
 

 2年になってから同室やってるトモユキは、妙にマメマメしくて、洗濯だの部屋の掃除だのに関してかなりうるさい奴だ。
 最初はもう勘弁してくれよって感じだったけど、別に悪い奴じゃないし……。
 男だかりの生活で手を抜いたら際限なく不潔になってゆくのは、もう、目に見えていることだ。そんなのはイメージ的に自分でも避けたいから、なるべく素直に従うようにしてる。
 けど、面倒くさいんだよな、これが……。
 誰かそのへんの一年ボーズを捕まえてやらしちゃろか。
 少し不穏なことを考えるけど、威張れるような後輩もいないし、こんな時に限って廊下にはゴキブリ一匹いない(こないだは出た)。ので自分でやるしかない。
 はふ。
 軽い溜息をつきながらダラダラとランドリールームに向かう。
 階段を降りようとしたところで、賑やかな声が近づいてきた。
「もう嫌だーっ!なぁんでオレが、オレ以外当てのプレゼントを、預からないといけねんだ!?いい加減にしろっつーの!!」
「その気持ち、よく分かる……」
「でも毎回毎回、渡される時はやっぱ期待しちゃうもんな……」
「そうそう……」
「ちくしょー、渋沢のバっカやろー!」
 やべッ、根岸先輩と近藤先輩だ!
 俺は慌てて階段を駆け下りた。
 見つかるとマズい。袋一つ持ってたらたら歩いてるなんて、洗濯しに行くと言ってるようなもんだ。ちょっと気の知れた先輩なんかに見つかったら「ついでに俺のも」って展開になるに決まってる!
 ていうか、俺もさっきまでそんなこと考えてたんだから!
 近藤先輩はけっこう人がいいから、たとえ1年の3軍にでも押し付けたりはしないけど、根岸先輩は何の気もなく笑顔で「ついでに俺のもv」とか言ってくださる人だ。
 だだだだだっとその場を離れて、それから、他の先輩もいるんじゃないかと少しおどおどしながら歩く。