それすらも、愛しき日々。
とんでもない目に遭ったよ。つーかマジで。
「冗談もいき過ぎる人だから」
「まったくだよ」
「きっと面白がってるだけだと思う」
「そうだろーな」
「今度何かあったら、きっぱり断った方がいいよ」
「だな!」
…え? 何を断るの?
「でもあんまり反撃すると余計燃えそうだから、そういう時は急所をガツンと」
「そ…そこまでやっていいわけ…?」
「自分の身を守るためだし」
「…だな」
「とにかく鼻を狙うんだ。殴って殴って殴りまくる。それから股間を思いっきり蹴って」
「あ、あの、笠井…?」
恐る恐る問いかけると
笠井は三白眼の目をさらに恐くさせ
言い捨てた。
「男を襲うような人に、遠慮は無用だよ」
………………。
心配してくれてありがとよ、笠井。
パンツ被されそうになったのより、先輩に襲われそうになった方がまだロマンがあるから、そういうことにしておくよ……。
作品名:それすらも、愛しき日々。 作家名:あおい