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マルナ・シアス
マルナ・シアス
novelistID. 17019
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【東方】東方遊神記12

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「必要以上に甘やかして、蝶よ花よといったか弱い娘に育てることが楓さんの望みだったのかしら?それに、金の卵も温めなければ孵化【ふか】しないのよ。椛のためを思うなら、今回は一人で行かせた方がいいわ。絶対に良い経験になる。だから、ついて行くことは許しません」
小さいころからずっと一緒にいて、刎頸の友といえるほどの二人だが、椛に関しては両者が正反対の考えを持っている。
「私は椛の親代わりなの。親の務めとして、子供が危険なことに臨むのなら、その安否を確かめることは、当然の義務よ。なんと言われようと私はついて行く」
美理はもうすでに思考が暴走してしまっている。ちょっとやそっとでは考えを変えないだろう。御影にはもう最終手段しか残っていなかった。
「・・・鞍馬 美理」
「何?今回ばかりは私も後には引かないわよ」
「犬走 椛の、地霊殿への使節任務に同行することを禁ずる。これは命令だ」
「なっ!?」
いかなる反論も許さないという、静かで強烈な口調だった。こう言われてしまえば、部下である美理は何も言えない。
「くっ・・・」
「どうした?返事は」
「・・・わかりました」
苦虫を噛み潰した様な声だった。
「・・・少し頭を冷やせ。何なら椛と一度とことん話し合ってみろ」
そう言うと、御影は立ち上がり、一人で謁見の広間を出て行った。一人取り残された美理は、張りつめていた力が一気に抜けたのか、ペタリと座りこんでしまった。
「・・・私は・・・間違っているのかしら・・・」
今回のことは、美理にとっても自分を見つめ直す良い機会なのだろう。