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かつみあおい
かつみあおい
novelistID. 2384
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Treat or Treatment 【aph独普】

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 家に着くころにはぴくりとも動かなくなっていた胸の悪魔に手を当てたまま呟いた。その手はドアを閉めると同時に狼男のものになっている。
 かまやしない。本能と戦うのはもう少し後でいいだろう。
「好きだ」
 心臓が跳ねた。
「好きだ兄さん」
 心臓が転がりそうだ。
「貴方が俺のすべてなんだ」
 心臓ごと爆発しそうだ。
「また明後日の朝にな」
 そっと、アンティークのドールハウスのベッドに悪魔の小さな靴とやはり小さな靴下をはぎとって寝かせると、一番弱い間接照明だけつけて、地下室への入口へ立った。
 床に染みが出来たと思ったらそれは自分の涎だとルートヴィヒは気づいた。
 彼は自嘲し、身に付けた上等なシャツらをはぎ取り、珍しく畳みもせず脱ぎ棄てると、そのまま、鋼鉄で出来たドアを開け、自動で鍵がかかる細工をほどこし、潜って行った。

 地から響く咆哮に、悪魔がその小さな手のひらぐらいなら十分に満たせるぐらいの体液を目からこぼしていることを知らぬままに。















Fin