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オーバーフロー・アテンション 1

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「ああもうそういう説明は言わずとも分かります!まだもしかして他にもあるんですか・・?!」

「視界、声、聴覚、ぐらいだっけか・・?」
「俺達味覚はないもんねー」
「なんでそんなに無駄にハイスペックなんですか…」
「でもねえ都心部ってやっぱいろんなの飛び交ってるから本当にたまにしか繋がらないんだよ!」

「心配すんな。もうやらねェよ。お前と会えたし」

「そういう問題じゃない気がとてもします」


とんでもなく恐ろしい問題を目の当たりにした所為か、頭痛がする。まだ不法侵入の件もあったがもうすべて忘れるものなら忘れてしまいたい。頭を押さえると、眉を寄せたデリ雄さんに後ろから、前からはサイケさんに抱きすくめられた。


「え、え」
「サイケのモデルが来てる」
「本当だっ」


「みっかどくーん、お早う。元気かな?ドアノブ壊れてるよ、ものすごく不用心。攫われてないのは分かってるよ。…まだ寝てる?寝てるんだったら、好都合……はァ?」


ギキィと錆びた音をさせていとも簡単にドアが開く。取れたドアノブを持って、新宿の情報屋が満面の笑顔と共に登場して、その顔を理解できないと気にくわないを混ぜ合わせた表情に変えた。デリ雄さんが面倒くさそうに、彼の服より薄いピンク色の煙を空に浮かせる。サイケさんは、臨也さんを見ながらふーんと何か頷く。何か気まずい。僕はいっそこの空気ごと爆発しろ、と遠い目をした。