生徒会の一存パロ
ＯＮ ＡＩＲ
帝人「竜ヶ峰帝人の！ オールナイト全時空！」
正臣「放送範囲でけぇ！」
♪ オープニングＢＧＭ ♪
帝人「さあ始まりました。竜ヶ峰帝人のオールナイト全時空」
新羅「夜じゃないけどね」
帝人「この番組はノベリストの一社提供でお送りします」
静雄「どうしたんだ、ノベリスト……。無駄な投資も甚だしいな、おい……」
帝人「まあギャラもゼロ円だし、機材も放送枠にもお金かかってないからスポンサーにしてもらうことは何もないんだけどね」
臨也「じゃあなんで提供を読んだの……」
帝人「それっぽいじゃん。うん、今のところ、すごくラジオっぽいよ」
臨也「……はぁ。いいけどね」
帝人「こら、臨也！そんなテンションじゃ駄目だよ！リスナーはもっとこう、僕らの楽しげな会話を望んでるんだから！」
臨也「そ、そうかな……」
帝人「うん。腐女…リスナーなんてそんなものだよ」
正臣「こらこらこらこら！なんでリスナーを見下げた発言すんの！？生徒に喧嘩売ってんの！？」
帝人「パーソナリティあってのリスナーじゃない」
正臣「リスナーあってのパーソナリティだ！」
静雄「おお、紀田が物凄く真っ当な発言してる。ラジオ効果すげぇな」
帝人「……そうだね。僕が間違ってたよ、正臣」
正臣「分かればいいんだよ、分かれば……」
帝人「そうだよね。やっぱり、ある程度媚びておいた方が得だよね。うん、僕、大人」
正臣「だから、そういう発言を堂々としちゃ駄目だって―――」
帝人「お便りのコーナー！」
正臣「無視！？ラジオなのに言葉のキャッチボール拒否！？」
新羅「それが帝人くんクオリティ」
正臣「なんでお前は要所要所でしか喋らないんだ！もっと舵取りしろよ！」
新羅「…………」
正臣「ラジオで無言はやめようぜ！」
帝人「さて、一通目のお便り」
正臣「進行重視かっ！会話の流れ無視ですかっ！」
帝人「『生徒会の皆さん、こんばっぱー！』はい、こんばっぱー！」
正臣「え、なにその恥ずかしい挨拶！恒例なの！？」
正臣以外『こんばっぱー！』
正臣「俺以外の共通認識！？」
帝人「『オールナイト全時空、いつも楽しく聴いております』ありがとー」
正臣「嘘だ！第一回放送のはずだ、これは！」
帝人「時系列なんて瑣末な問題だよ、正臣。このラジオにおいてはね」
正臣「さすが『全時空』！」
帝人「あと言い忘れてたけど、一応、生でも放送されてるよ、これ。聴いてる人は少ないだろうからまた明日昼休みに校内で流すけど」
正臣「道理でメールが来るはずだ！っていうか、じゃあもっと発言に気をつけろよ！」
帝人「はいはい。じゃ、メールの続きね。『ところで皆さんに質問なのですが、皆さんはどんな告白をされたら嬉しいでしょう？私は今、恋をしているのですが、どう告白しようか迷っています。帝人様、是非アドバイスお願いします』」
正臣「『帝人様』って呼ばれてんだ！ぴったりすぎて逆に怖い！」
帝人「そうだねぇ…。これは難しい質問だね。そもそも僕、恋愛関係とか苦手なんだけど、とりあえず―――」
正臣「変な方向にはモテモテだがな」
帝人「普通に告白すればいいと思う」
正臣「なんかテキトーなアドバイスしたーーーーーー！」
帝人「新羅はどう思う？」
新羅「そうだね……好きにしたらいいんじゃない。僕とセルティには関係ないし」
正臣「パーソナリティがリスナーに冷てぇーーーーーー！」
帝人「臨也はどう？」
臨也「え？あー、そうだねえ……。うーん…俺は……。……わかんない」
正臣「まさかの『わかんない』発言キターーーーーー！」
帝人「静雄は？」
静雄「当たって砕けろ。以上！」
正臣「もっとリスナーのハートを丁重に扱おうよ！」
帝人「次のお便り。『妹は預かった。返してほしくば指定口座に――』……ん？あれ？これ、間違いメールだね。ちょっとスタッフー、しっかりしてよーまったく。
……じゃ、次」
正臣「スルーしていいの！？今の内容、そんな簡単にスルーしていいの！？」
帝人「『生徒会の皆さん、こんばっぱー』こんばっぱー！」
正臣以外『こんばっぱー！』
正臣「だから何でこれだけみんなノるの！？いつ打ち合わせしたの！？」
帝人「『帝人様、どうしよう。私、お金が早急に必要で……。というのも、うちの妹が誘拐されちゃって、両親が金策に走り回っているんだけど集まらなくて……どうしたらいいかなぁ』」
正臣「ディープなお悩みキターーーーー！っていうかここにメールする以前に警察に連絡しろよ！それに、間違いなくさっきのメールに関連してるよな、これ！」
帝人「ううん…そうだねえ。分かった、ラジオネーム≪被害者の家族≫さんにはノベリストから≪まとまったお金≫をプレゼント！待っててねー」
正臣「ええええええ！？用意すんだ！しかも勝手にスポンサーから引き出すんだ！いいのかそれ！」
帝人「全てはノベリスト次第だね」
正臣「なんでお前そんな人任せなんだ！」
帝人「よし、じゃあここで一曲。先日某生徒会長がだしたニューシングル。≪妹はもう帰ってこない≫を聴いていただきましょう」
正臣「空気読めーーーーーー！」
帝人「どうぞー」
♪ ≪妹はもう帰ってこない≫フル再生 ♪
帝人「さて、聴いていただきましたのは絶賛発売中のシングル、≪妹はもう帰ってこない≫でした。デビューシングルの≪弟は白骨化していた≫もあわせてよろしくねー」
正臣「その人の過去にいったい何があったんだ！」
帝人「じゃあここで恒例のコーナー。≪戦争コンビの、二人でバラバラ♪≫」
正臣「………。……いいんじゃね(二人ともざまあｗｗ)」
臨也「紀田くん！？ちゃんとツッコンでよ、そこは！｣
静雄「そうだ！聞いてねえぞ、そんなの！」
帝人「このコーナーは、リスナーから送られてきた恥ずかしいＢＬっぽい脚本を戦争コンビが演じるという、人気コーナーです」
正臣「人気な設定なんだ…。俺が言える事じゃないけど、ここの生徒大丈夫か？」
帝人「個人的には面白…二人が哀れだと思うけど……。ほら、ご機嫌取りだよ、ご機嫌取り。これやっておけばとりあえず腐…リスナーは満足だろうから」
正臣「だからそういう発言は本番中にするなよ！」
帝人「じゃ、二人ともよろしくー。はいこれ、台本」
臨也「う、わあ……ホントにやるの？」
静雄「なんだこれ！こんなの読んでられっかよ！」
帝人「こら静雄！逃げないの！これを乗り越えてこそ、ホンモノの僕の番犬だよ！ちゃんとご褒美あげるから。臨也も」
正臣「それはまったく関係ないだろ……ってか番犬って…」
静雄「……やるしかねーようだな」
正臣「なんで納得してんの！？」
臨也「俺も……覚悟を決めたよ」
正臣「どんだけご褒美ほしいんだよ！？」
新羅「うん、それでこそ戦争コンビだね」
正臣「お前はどうして変なところでだけ思い出したように発言すんだよ！」
帝人「じゃ、いってみよー」
♪ 耽美なＢＧＭ ♪
『臨也……。俺、もう……』
『あぁ、シズちゃん……。んっ！あ、はぁはぁ』
『臨也……可愛いぜ、臨也…』
『シズ…ちゃ……。……んん！』
戦争コンビ『……無理だぁぁぁああああッッッッ！！！』
正臣「……なんていうか」
帝人「…うん、とりあえず……校内放送でやっていいレベルではないね」