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酷い立ちくらみを覚えてその場にしゃがみ込んだ。
貴方だって私があの人を傷つけたお陰で側に行けるんじゃないですか、はは、普段は見向きもされない癖に。その気持ち悪い恋心を気づかれてる癖に。
深く沈んだ思考が渦巻き頭を支配してゆく。もう何も考えたくない。


ぽっかりと空いた暗い穴が、私を呼んでいる。一体、卑怯者はどちらだというのだ。誰もいない廊下で、静かに吐き捨てた。



目を塞ぐ卑怯者