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マルナ・シアス
マルナ・シアス
novelistID. 17019
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【東方】東方遊神記13

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「さ~て、今日はもう疲れたから、残りの用事はチャッチャッと済ませよう。もうホントに」
神奈子は同じようなことを今日何回言ったのか?もう説得力の欠片も残っていない。
「次は博麗神社だっけ?な~んかまた時間食いそうだなぁ~」
「最初は挨拶ついでにちょっと話でも・・・とか思ってたけど、もうめんどくさいから挨拶だけで済まそう。霊夢以外に誰かいても、気付かれなければいい事だし」
いる奴によってはそう上手くいかないかもしれないが。
「そうですね、他の皆さんにはまた日を改めて青さんを紹介しましょう」
早苗にも疲れの色が見てうかがえた。
「・・・皆さんのお話を聞くに、その霊夢という人物が博麗の巫女のようですが、その霊夢という人間はどういった人物なんですか?」
「・・・口で説明するのがめんどくさい。会えばわかるよ」
「うん。会えばわかる」
「そうですね。会えばわかります」
皆さん一様にお疲れモードだ。
「はぁ・・・?」
四人は帰り道も声を掛けてくる天狗たちに一応愛想を振りまきながら、ようやく天狗の里を出た。出た瞬間、刺すような寒さが四人の体を包んだ。いくら雪が降っていないとはいえ、冬の山はかなり冷え込む。しかし、空気は澄んでいてとても綺麗だ。
「うぉぉぉ~。こっ、これは寒いっ、猛烈に寒いっ!」
「紫や、僕の友達が毎年冬眠に入るのも頷けるね。ブルブル」
「見てください、息がこんなに」
そう言って早苗が息をハァ~とはくと、水蒸気が白い煙となって出てきた。冬の小さな風物詩の一つだ。
「情けないですなぁ皆さん。この程度の寒さで」
青蛙神は問題なく普通にしている。月にいた経験がある彼女にとって、地球・・・幻想郷を地球と同じように考えていいものかはわからないが・・・まぁとにかくその寒さ程度なら何の影響もないのだ。
「情けなくても、寒いものは寒いんだよ。あぁもう早く家に帰りたい。ほら、皆荷台に乗った乗った!これから博麗神社までひとっ飛びするから」
速いスピードで空を飛んで行ったら、今以上に凍えてしまうじゃないか。と思うだろうが、そこは神様、どうとでもなる。神奈子は三人を荷台に乗せると、自分と三人に寒さを遮断する神力の膜を付与した。神力便利すぎる。
「ふう・・・落ち着いた」
「暖かいです」
「あれくらいの寒さなんて、なんともないのに・・・」
三者三様の声を聞きながら、神奈子は荷車の取っ手を持ち、
「じゃあ結構飛ばしていくから、しっかりつかまっておくんだよ!」
と言うが早いが、まるでミサイルの発射のごとくボンッ!!と勢いよく飛び立った。因みにつかまっているように神奈子は言っていたが、ちゃんと荷台の周りに神力で作った壁が拵えてある。抜かりはない。・・・神力便利すぎる。
「う~ん、やっぱり自分の力を使わないで空を飛ぶのって気持ちいいね~」
諏訪子は御満悦だ。
「ええ、本当に」
早苗もニコニコしている。ただ一人、青蛙神は
「うぉぉっ!速い、速い!」
と大騒ぎしていた。
「青ちゃん可愛い~」
「ええ、本当に・・・」
早苗も御満悦だ。
「・・・なんか釈然としないねぇ」
自分から動いておいて、少し勝手なことを言っている神奈子であった。