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その異変に気がついたのは、朝目が覚めて顔を洗いに行こうと起き上がった時だった。
最初は朝起ちだと思い、放っておいたのだがなかなか収まらない。
抜こうとしても、射精できない。
このままでは任務に遅れる、とゆーか任務できるのか。
医者に行こうとも思ったがテンゾウの足が向かっていた先はある人の家だった。



トントン。
「せんぱ〜い、起きてますか?」
朝方、早くから起こされて不機嫌な顔のカカシ。
「なによ・・・今日お前と任務一緒だったっけ?」
起きたばかりの寝癖のついた頭をガシガシとかきながらドアに寄りかかる。
「いえ、違います」
「じゃあ何しにきたの」上着の中に手を入れ、脇腹をボリボリかきながら尋ねる。
「なんかその、人には言えない事が起こりまして・・・」
「そうか、言えない事なら無理して言うコトはないよ、うん。おやすみ」
「ちょ、と待ってください!」
閉まるドアに体を割り込ませ、カカシが家の中へ戻ろうとするのを必死に阻止する。
「なんだよ、変な壷でも売りにきたのかお前」
テンゾウの体を挟んだままドアノブに込める手の力は緩めない。
「ち、ちがいます!挟まってる、痛いです!」
指さす場所に目を落とせば、テンゾウの下半身の股間部分がこんもりと盛り上がっている。
「あ、ごめーんね。てかお前の息子ってそのサイズだっけ?」
いつもより異様に盛り上がっているように思える股間を見つめ、テンゾウを見つめる。
「あの、いい加減中に入れてくれませんか」
ドアに挟まったままテンゾウが呟いた。


「へぇ・・バカなの?死ぬの?」
ようやく部屋に入れてもらい事のいきさつを話していると辛辣な言葉が返ってきた。
「縁起でもない事言わないでくださいよ」
涙声のテンゾウとは裏腹に、カカシはまだ寝ていたいというように枕に顔をうずめる。
「なんで俺んとこ来るのよ。遊郭いきなさいよ」
「そんな、だって恐いじゃないですか」
「お前、あそこで筆おろししてもらったんじゃないの?」
「してもらいましたけど・・・」
「なら、話しは早いじゃない。さっさと行きなさいよ」
「こうゆうのは同じ同性に見てもらった方が、気持ち的に楽じゃないですか」
「見せられる方の身にもなれよ」
はぁ、とため息をつくとゴロリとベッドに横になり、股間を抑えた情けない姿の後輩を見下ろす
「ホラ、どーなってんのか見せてみな」


トランクスから取り出した、ギンギンのテンゾウのイチモツをまじまじと見ながら問いかける。
「なにをどーしたらこんな風になるんだ」
「わからないです、溜まってるわけでもないと思うんですけど」
「ん〜、出せばスッキリするんじゃないの?」
「やってみたんですけど、射精までいかないというか」
「萎えるような出来事を思いだすとか」
「それもやってみたんですけど効果なくて」
やっぱり医者に行ったほうがいいんじゃないと、カカシが言おうとすると、
「せんぱい、触ってもらえませんか」
「えっ」

予想だにしていなかった展開にカカシの体が凍り付く。
ゴクリと唾を飲み込み、真剣な眼差しのテンゾウを諭すように言いきかせる。
「それはね・・・しちゃあいけないんじゃないかなぁ。万が一触って暴発でもしたら取り返しつかない事態になると思うぞ。それに、これがきっかけで変な方向へ進んでしまったらそれこそ由々しき問題に・・・ってお前、俺に何言わせる気?」
向かいあって床に座っているカカシとテンゾウは瞬きもしないまま、お互いをじっと見てる。
「ボクも触りますから」
「おい、だから変な方向へ話しが進んでない?」
「お互いスッキリすれば、何の問題もないと思うんです」
「俺はいいよ。お前の問題でしょーが」
「じゃあ、ひとりでするんで見ててもらえますか」
「はぁ?!」

いきなりの支離滅裂な申し出に返す言葉も見当たらない。
そんなカカシをよそに、テンゾウは自身を扱きはじめた。
すでに勃ち上がっているそれは腹につきそうな程、反り返っておりビクンビクンと今にもはち切れそうだ。
口を半開きのまま、ハァハァと吐息を洩らしながら時折苦しそうな表情を見せるテンゾウにカカシの下半身に疼くものがあった。
「はぁ、あっ、せんぱぃ、手出してもらえませんか」
熱のこもる息と目線がカカシを捉えて離さない。
「へ?てぇ?」
目の前でオナニーをする後輩にどうしていいのか分からず、言われた通り手を差し出すと、強く握られそのままドクドクと脈打つ下半身にあてがわれた。

「先輩に・・・触ってほしかった」
熱いものを握らされ惚けていると完全に手放すタイミングを見失った。すると、もう片方の手で頬に触れられる。
顔が近いなと思った時にはキスされていた。
唇と唇が触れるだけの短いキスだった。
「せんぱい、たってませんか?」
疼きだした欲望には抗えなかったらしく、ズボンの上から目で確認できる程カカシの股間は膨れている。
「あ、いや、これは、ちがうぞ」
説得力のない言い訳も空しく、テンゾウに押し倒され下着に手を入れられる。
「何がちがうんですか?」
クニクニと勃起したモノを揉まれ、
「ボクだけが興奮してるのかと思ってました」
首筋に顔をうめカカシの匂いを堪能する。
「ボクが何故まっさきに先輩の家に来たかわかりますか?」
「そんなの、同じ同性で、頼みやすいから、だろ」
「いいえ、先輩によからぬコトをする為です」
「えっ・・・」

テンゾウに乗っかられて、体の自由が効かない上に自身のモノとテンゾウのモノとを一握りにされ片手で扱かれる。
最初はこんなのありえないと思っていたカカシだったが、いつの間にか気持ち良さに負けて抵抗するのをやめていた。
「先輩、ボク我慢できそうにないんですが、挿れてもいいですか」
ぬるぬるの手の中でテンゾウのものと擦れ合うカカシのそれも限界に近づいたとき、信じられない一言を言われズクリと胸が高鳴る。
「えっ・・挿れるってまさか」
カカシの言葉を遮るように、アナルにテンゾウの先走りがヌルリと触れる。
「せんぱいの中でイッてみたいんです」
グっと腰をおとし先端を埋め込む。
「い”っ!」
いきなり押し広げられ、図太い欲望がねじ込まれる。
あまりの衝撃に言葉も出ないでいると、テンゾウはそれを承諾と受け取ったのか軽く額にキスすると再び自身をカカシの中にメリメリと深く埋め込んできた。
目の眩む圧迫感と戦いながらうっすらと瞼を開けると、テンゾウと目が合った。
何か言っているように口元が動いた後にニコリと笑顔が向けられる。
くっ、その余裕はなんなの。
さっきの気持ちよさはどこかへ消し飛び、今は痛みしか感じられない下半身をなんとかしようとテンゾウの胸を膝で押しのけようとした時、足首を掴まれ自分の肩まで持っていかれる。
より奥まで入る格好にずぶずぶと大きなモノがカカシの中へ飲み込まれる。

「あっ・・・やばい」
テンゾウが呟いた瞬間、中に熱いものが放たれた。
ビクビクッと中で絞り出すように震える動きを感じ、カカシは内心で安堵した。
中で出された事はこの際仕方がない、早く抜けよと起き上がろうとすると肩を床へ戻される。
「もう少しこのままでいさせて下さい」
抱きしめられて顔は見えないが熱い息が耳にかかる。
「・・・すこしだけだぞ」
作品名:スキすぎちゃって。 作家名:ユラン