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【APH】詰め放題パックそのに【伊独】

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Sフェリ様と不憫なルート



 蛍光灯の灯りが目に染みた。
 涙が溜まってぼんやりとした視界。けれども思考は熱に侵されることを拒んで、異様なくらいにはっきりとしていた。
 けれどもそれが――不幸を招く要因となる。
「っ――ちょ、ま、待て! 待てっつってんだろ……!」
 じたばたと、ベッドの上で暴れるルートヴィッヒ。その目が睨み付けている相手は、彼とは対照的に妙に晴れやかで、その癖怪しげな笑みを浮かべて――華奢な手でルートヴィッヒの手首を押さえつけていた。
「何かな?」
「っ何じゃ――ないっ!」
 体勢とか体勢とか主に体勢とか突っ込みたいことは沢山あって、何から言ったら良いものか分からない。
 叫ぶだけ叫んで、ルートヴィッヒは押さえつけられている両手を必死で動かす。
 まぁ当然といえば当然だが、ルートヴィッヒはフェリシアーノよりも体格が良いのでその分力もある。
 ルートヴィッヒはフェリシアーノの手をあっさりと振りほどいて、そのまま勢いで思い切り――
「――――っ!」
 フェリシアーノの頬を、引っ掻いてしまった。
 一瞬で思考も身体も凍り付いてしまったルートヴィッヒに一度瞬きをしてから、
「……ふぅん?」
 いつもどおりの悪どい笑みを、至近距離で浮かべて見せた。
「そんなに抵抗するんだ。ふぅん、そっかぁ」
「う……違っ、今のは違うんだ……」
「うん。別に怒ってる訳じゃないから安心してよ」
 言って、けれどもそこで言葉を切ろうとはせずに、何やらズボンのポケットに手を突っ込んでハチマキらしき細い布を取り出した。
 物凄く嫌な予感がした。
「でも、まぁ。 悪い子にはお仕置きしないとね?」
「っ――――」
 それはそれは楽しそうな声と共に。
 長い夜が、始まった。


*どえす。