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あなたとわたしが乗れない電車②

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 うっかり、紀田正臣が教師をやっていて、しかも娘の学校に赴任していて、しかも彼の授業中だったことを調べずに行ったのが失敗だった。帰れえええええ!生徒に近づくなああああ!とどこから取り出したかもしれない塩をまかれた。
 そのあとは、娘が折原臨也をかばうように立ちふさがったり、みかどそんなやつはお前が庇う価値もない、だとか、やめてください先生こんなのでも腹を痛めて僕を産んでくれたひとなんです、だとか、みかど……!だとかいう三文芝居が繰り広げられて、うっかりまわりじゅうの涙を誘ったりと感動的な一幕があったりした。お腹痛めて産んだの俺じゃないから!!という折原臨也の主張は当然ながらスルーされた。



「まあ、呼ばれなくても行くけどね」俺、きみのことだいすきだし。
「ママが来てくれるのは、もちろん僕はうれしいです」でも、みなさん嫌がるので推奨はできません。
 パパだからね、と訂正しながら、かわいいかわいいとかわいい娘の頭を撫でた。