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サイケデリック兄弟~悪戯なう~

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 ぱたりと眠ってしまったデリックを見て、サイケは急な罪悪感に襲われた。

「…ごめん、ね」

そう呟きながら、白い髪を梳いた。まだ熱は抜けておらず、デリックの身体は子供体温のサイケより温かかった。
 予想以上に、ウィルスの侵食が早かった。多分今まで一度もその類に出会ったことがなかったゆえにセキュリティの自動防御機能がうまく動かなかったのだろう。そこまで計算しておくべきだったとサイケは反省した。

「でも、あれは反則だよ…」

目尻に涙を浮かべ、腕を掴んで、虚ろになりかけた目で舌足らずに掠れた声で自分を呼んだデリックは、想像以上に衝撃的なものだった。

『…ッにい、ちゃ……』

反芻しただけで口元が緩みかけ、サイケは口元に手を当てた。そしてデリックの手を取って、ソファに寄りかかる体制になって目を閉じた。