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竜神と [弐]

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セルティもそう流される。
「(あぁ、もう流された。帝人の笑顔にみんな流されるんだよなぁ。俺も人のこと言えないけど。)」
正臣がそう考えていると帝人が
「1、粟楠会に売る。2、僕が直々に殺す。3、弁償させる。」
笑顔でそう言った。
正臣の恨みというのはただ単に静雄と臨也の喧嘩に遭遇し臨也にアイスをだめにされたことである。
(ちなみに、黄巾族の事件はないよ。作者の都合だよ。黄巾族は今でも上手くいってるよ。沙希は登場してないよ、ごめんね。門田たちとは別の事件で出会ってるよ。以上、作者でした。)
「3で(俺はそこまで鬼じゃないから・・・。臨也さんのことはそもそも気に食わなかったり生理的に嫌いなだけだし。アイスぐらいで・・・2とかもう駄目だろ!)」
正臣がそう答えると帝人はつまらなさそうな顔をして
「じゃあ、後ででいいかぁ。後は粟楠会がダラーズの創始者を探してる件だなぁ。
 何で情報屋とのいざこざでここまで探すかと思えば、どっかの誰かがダラーズの創始  者は粟楠会を潰そうと目論んで粟楠会の重要な秘密を握ってるとか言ったらしいよ。
 面白半分で掲示板に書いたのが広まったみたい。まったく迷惑な話だよ。」
そうぶつぶつ文句を言った。
「お気の毒に。」
新羅はそういって笑った。
「逆探知が出来ずに、発信源とかがまったくわからないようにした携帯があるからこれで 何とかするか。非通知でかけるけど出るかな?」
帝人はそう言いながら番号を押し始めた。
「いやなぁ予感。」
と正臣が呟くとセルティは首をかしげた。
「あ、すみませんが静かにしてくださいね?」
帝人がそう言うと全員が黙ってうなずいた。

「あ、もしもし?ダラーズの創始者ですけれど。」
『!?』

「四木さん!赤林さん!ダラーズの創始者と名乗る人から電話が!」
「それはそれは、悪戯じゃないのか?」
赤林が笑って聞くと部下は
「逆探知できないんで、なんとも・・・。」
そう答えた。
「逆探知できない?それは当たりかもですねぇ。私が出ましょう。」
四木がそういうと部下は四木に電話を渡した。
「電話替わりました。四木と私はいいます。」
『あぁ、あなたが四木さん。初めましてダラーズの創始者です。』
電話の向こうの声はまだ幼げが残る少年の声だった。
オンフックにしているので周りにもその声は聞こえる。
『突然すみません。あなた方が私を探していると聞いたものですから。』
「確かに我々はダラーズの創始者を探してますねえ。でもあなたが創始者という
 証拠がない。」
『信じるも信じないもあなた方の勝手です。どこかの誰かが面白半分で掲示板に書いた内
 容が出回ってあなた方の耳に入った、ということを聞いたものですから。情報屋ともめ
 ているぐらいで私を探しているとも思えませんし、噂のことのほうがあなた方にとって
 は重要なのではとお電話した次第でして。』
四木は感心した。確かに言うとおりだ。噂の真偽は定かではないがその噂を無視できる状況ではないのが現状だ。情報屋に先を越されまいとしていたのだ。
赤林も四木と同じ心境のようでこれは本物の創始者だろうとお互いに顔を見合わせた。
『噂は噂でしかないですよ。そもそも私はあなた方に関わる気などさらさらなかったので
 すから。情報屋のことははっきり言って嫌いですし。表は表、裏は裏でやってるからこ
 そ池袋は成り立っています。なのにその均衡を崩そうなどと私が考えるはずないでしょ
 う?多少、粟楠会の情報が私の耳に届くこともあるにはありますが、聞かなかったこと
 にしているので、あなた方が心配なさるようなことはありません。』
四木は一通り聞いてやっと言葉を発した。
「それを信じろと?」
『なんなら最初に私があなた方の重要な秘密を握っていると抜かした方をそこに送り付け
 ましょうか?』
少年の声は笑っているような明るい声なのだが、どこか凄い威圧感がある。
「いえ、結構ですよ。あなたの言うことを信じましょう。それであなたは最終的に何を言
 いたいんですか?」
四木がそう言うと一拍子おいて返事があった。
『私の友人の家に乗り込んだりするのはやめて頂きたい。私の友人はまだ高校生です。
 そこにヤクザがずかずかと入り込んで。私はあなたがたを敵に回す気はないのです   が、これ以上、私の友人に迷惑をかけるおつもりなら、私は全力であなた方を潰しま
 す。つまりは、これ以上私を探すな。私の友人に関わるな。と言いたいわけです。』
その声は殺気・威圧感・怒り、様々なものがこめられており、有無を言わさぬ口調だった。
現に四木と赤林以外の部下は身動き一つしないで硬直している。
「いいでしょう。確かにやりすぎていました。部下が勝手にしたことではありますが、そ
 れは私の監督不行き届きですしね。」
四木がそう了承すると
『そうですか、それはよかった。これで私はあなた方を敵に回さなくて済む。
 あ、そうそう。あなた方と情報屋がもめる原因になった一億円強奪事件は黒元というカ
 ラーギャングのしでかしたことですよ。情報屋は面白いことになったと茶々を入れまく
 ってるだけです。一億円は○○になる××倉庫にありますよ。黒元もそこにたむろっ
 てます。信じるか信じないかはあなた方の自由ですが。では、失礼します。』
言うだけ言って電話は切れた。
「どうします、四木さん?」
赤林は楽しそうに笑いながら四木にそう言った。
「まだ明るい。午後9時にその倉庫に行きましょうか?」
四木も楽しそうに笑いそう答えた。


「帝人、お前・・・。」
電話の内容を聞いていた正臣は唖然とした。
「これで家に帰れるね(笑)」
『帝人は凄い奴だ。』
「さすがダラーズの創始者だね。」
口々にそう言いながらそのうちだんだんと昼食は何にするかの会話になった。

「帝人を敵に回すべからず。」

正臣はぼそりとそう口にだしたと言う・・・・。


作品名:竜神と [弐] 作家名:まぁ秘密