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今度は日本も目を瞑っている。
「……」
汗ばんだ左手でぎゅっと拳を握る。
二度目のキスも触れるだけ。
ゆっくりと唇を離し、握り締めた手を開く。
「…どうしたんですか？」
そう聞く日本の髪をそっと撫でる。
「…何でもないわ」
事も無げにそう答えたけれど、内心は焦っていた。
―たかがキスでこんなに掌に汗をかくなんて……　　
　らしくないのぉ。
指の関節が汗でしっとり濡れている事を確認し、自嘲気味に笑った。