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忌み子 鬼 化け物 「俺は人間だよな、松陽先生・・・。」

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「嫌な言葉を一番言われたくなかった人から言われただけだ。」
高杉に嘘は通用しない。正直に答えた。
途端に高杉の顔がにごる。いや、怒っているときの顔だ。
「銀時ぃ、てめぇ、まだ忌み子だの鬼だの化け物だのっていうのを引きずってんのか?」
「そういう、わけじゃ・・・。」
答えるが早いか高杉は胸倉をつかみあげてきた。
「あの人はお前のことを人間だと言った。お前は敵だが昔は共に戦った仲間だ。
 いいか、銀時。お前は俺を止めると言ったんだろうが!それは人間だから考えられる
 ことだろうがよ!」
『君は考えすぎですよ。鬼でもなんでもないただの人の子ですよ。』
そうだった。松陽先生は俺のことをただの人間の子供としていつも・・・。
「・・・・敵に塩送ってんぞ?いいのか?」
そうニヤリと笑って高杉をみると高杉は服をはなしてクルリと背をむけた。
「ふん、あの人の言葉を嘘みたいに言いやがるからだ。次会ったら敵同士だ。」
高杉はそう言って唐笠をかぶった。
「今回だけは見逃してやるよ。」
そう俺が言うと高杉は笑って
「こっちの台詞だ、アホが。」
と言ってきた。
根っこは相変わらずだな、高杉は。
そう思いながら空を見上げた。

『忌み子』『鬼』『化け物』
「俺は人間だよな、松陽先生…。」
そう呟くと気分がスッキリした。
「はぁ、夢ぐらいで俺も年食ったかなぁ?」
なんて冗談を言いつつ、帰路についた。
「それにしても、あいつ。何もかも壊す的なことを言ってたのに、何で俺を諭すようなこ
 とを言うんだ?」
そう考えるように呟いたが答えが返ってくるわけもない。

川の堤防をダラダラ歩いていると後ろから
「銀ちゃーーん!」「銀さん!」
そう2人がタックルしてきた。
「ちょ、ゲフ!」
「なんだ、機嫌なおってるアルヨ」「まぁ良かった良かった。」
「最初から悪かねぇよ。」

今はこいつらを失わないように。
今度は絶対に傷つけないように。
大丈夫、こいつらは零れ落ちたりしない。
                         そうだよな、松陽先生?