二次創作小説やBL小説が読める！投稿できる！二次小説投稿コミュニティ！

４．恋人の話





　恋人の話をしよう。
　恋“人”と言うのだから、それは当然、人。人間だ。ゆえに私が彼を恋人と呼んでもそれは間違いじゃあない。彼は人間だからね。
　恋した人、恋する人、恋う人、恋しい人。言い方にしても細かい意味合いにしても何十通りとあるだろうが、恋と人、どれだって結局のところは恋人だ。恋と人とが何かのきっかけで結びつき、精神またはその肉体によってさらに深く結ばれそうして……恋人になる。
　ああ、今のはあくまで人間同士の恋人についての話だ。私の考えのひとつに過ぎないから、これを信じるかどうかは君たちに任せよう。どの時間軸へ行ってもそうだった。ただ、それだけの話さ。
　しかし、だ。ここで疑問が生じる。私は人間同士の、と言ったが、人間同士でない恋人はどうなのか？　大げさに言うが例えば、人間と人間ではない生き物。例えば、人間と神。例えば、人間と堕天使。例えば――。



「例えば、人間と天使」