プラトン的愛の構造 前編
自分の唇に触れる忍足の唇がだんだん冷たくなるような気がした。
喉がカラカラになってうまく息が出来ない。
身体がブルブルと震えた。
「忍足！頼むから、目を開けてもう一度俺を見てくれ！」
お願いだから、息をしてくれ！
跡部の瞳から零れ落ちた涙のしずくが忍足の頬の上を流れ落ちていった。
自分の命をやるから、忍足を助けて欲しいと祈ったことなど無い神に祈った。
遠くに救急車のサイレンの音が聞こえて来た。
（後編に続く）
作品名：プラトン的愛の構造 前編 作家名：月下部レイ
自分の唇に触れる忍足の唇がだんだん冷たくなるような気がした。
喉がカラカラになってうまく息が出来ない。
身体がブルブルと震えた。
「忍足！頼むから、目を開けてもう一度俺を見てくれ！」
お願いだから、息をしてくれ！
跡部の瞳から零れ落ちた涙のしずくが忍足の頬の上を流れ落ちていった。
自分の命をやるから、忍足を助けて欲しいと祈ったことなど無い神に祈った。
遠くに救急車のサイレンの音が聞こえて来た。
（後編に続く）