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秋に差し掛かったある日、《巌戸台》と書かれた看板のかかる駅舎。

駅のホームには電車ではなくモノレールが止まっており、次々と人が乗っていくが、すでに車内には多くの学生が乗っており、かなり混雑していた。
この駅からはビルなどで見えないが橋で海を渡った先、電車の終点である人工島には私立の学園があるためこの時間帯は制服姿の小学生から高校生までの学生で混むのだ。

しかし、そのにぎやかさに混じって一際目立つスーツ姿の3人組がいた。
1人は緑の瞳の、渋い顔立ちでしっかりした体格の男性。
もう1人は癖っ毛の髪にメガネを掛けておりインテリな印象を受ける。
最後の1人は他の二人より若い印象を受け、何よりも日本の人ごみの中で目立つ鮮やかな金髪だった。

そして3人ともが外国人らしく、周りの注目を集めていた。

『この列車は、新都市交通“あねはづる”、辰巳ポートアイランド行きの電車です…』