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【CM79新刊】お見舞いに行こう!

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「クソッ……もっと珍しい種類のものはないのか!!」
 どれを見ても、牛尾の持ってきたものと被ってしまうように思えて仕方ない。
「珍しいのってねぇ、あんまりお見舞いにはそういうの持っていっても迷惑されるだけだよ。無難が一番だよ、無難が」
「うぐっ……」
 迷惑という言葉がぐさりと突き刺さる。あのとき牛尾に言われたその言葉だけは絶対に風馬に与えてはならない。
 ちらりと店の奥にあった時計を窺うと、もうそろそろ病院に向かわないと面会時間に間に合わなさそうだった。ただでさえキング時代の知名度の高さが現在のジャックの生活の邪魔をしている上、いろいろと因縁深いあの病院にホイール・オブ・フォーチュンを停めるわけにも行かず、移動手段は徒歩である。ここですぐに品を決めなければ『お見舞い』という行為自体できなくなってしまう。
「ならば……」
 そうしてジャックが指さしたのは、つやつやと赤く輝くリンゴであった。