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振り向かせてやる!

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休み時間、不意にギルベルトはアーサーに呼び止められた。それだけで、ちょっとした騒ぎになった。なぜ学生の規範たる生徒会長のアーサー・カークランドがギルベルト・バイルシュミットを呼び止めたのか、と。



   *   *   *



 ギルベルトは成績こそ悪くはないが、素行が悪かった。嫌いな教科はサボる、嫌いな教師は無視する、嫌いな学生は相手にしない。ゆえに彼は遠巻きに見られていた。時には優秀と謳われる弟と比較されることさえあった。ギルベルト自身はは全く意に介しておらず、とりあえず幼馴染のフランシスとアントーニョいればそれでいいやと考えていた。アーサーとは中学生のころ、フランシスを介して知り合った。その頃はお互いずいぶん荒れており、制服も汚れて、くたびれていた。せっかくの金髪と緑の瞳も、台無しであった。
「変わった髪の色だな。地毛か?」
それが最初に交わした言葉だった。珍しい色であることは自覚していたが久しぶりにそう聞かれ少しだけ不快な気分になったことは否めなかった。
その時はお互い違う中学であったため、会うことは殆どなかった。たまに学校帰りに会っては、軽くあいさつを交わしただけであった。
高校に進学してまさか同じ学校に通うとは思ってもいなかった。そしてここまでおとなしくなっているとは思ってもいなかった。驚いたのは向こうも同じだったようで、隣同士の席で互いに顔を見合わせた。
「よろしくな」
「おう」
しかしその親交はなぜか人目を避けてのものであった。
 教室ではまずほとんど話さなかった。昼もギルベルトはフランシスやアントーニョとほかのクラスで食べ、アーサーは食堂に通っていた。唯一話す時と言えば、始業前の時間と終業後誰もいなくなった時間位であった。
 それでも、知人から友人、そして親友にまで関係は進んだ。



   *   *   *



「…週末、暇か?」
そう聞かれ、ギルベルトは携帯電話を開いた。カレンダーを確認すると、土曜日はバイトが入っていたが日曜日のタスクリストはゼロだった。
「日曜日なら空いてるぜ?」
すると、アーサーはやや俯き、そしてばっと顔を上げ、言った。
「じゃ、じゃあ一緒に出掛けないか?」
その瞬間、騒がしかった廊下が一瞬静まった。アーサーの声の大きさもあったが、それ以上に言った内容が衝撃的のようだった。
「いいぜ」
周りなど一切意に介さず、ギルベルトは笑顔で頷いた。

作品名:振り向かせてやる! 作家名:獅子エリ