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ちんぷるんこ
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novelistID. 20227
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【腐向け】らぶろーどきゃすと!/C79サンプル【土沖】

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「GBC銀魂高校放送部、土方十四郎と…」

語尾を僅かに上げ、音を途切れさせないように気をつける。土方から総悟へバトンを渡す、そんなイメージだ。
土方が台本から総悟へと視線を動かすと、まるで掠れ擦れ違うように、総悟の視線が土方から台本へと動く。

「沖田総悟が、お昼の放送をお送りします。」

この視線のグレイズに、土方は毎日ひっそりとゾクゾクしていた。阿吽の呼吸を確かめるようなこの瞬間が堪らないのである。

「マヨネーズとかけまして、土方さんのマヨいのない土方さんの生整えまでー…」
「何台本にないことやってんのォォ!お前あれほど無茶振りはすんなって言っただろうが!」

にやにや笑って投げっぱなしの総悟に、土方の眉間の皺がギュッと深くなる。せっかく阿吽の呼吸でバトンを渡したのに、いつも総悟は、あろうことかそのバトンで土方の頭を殴るのだ。

「あー…まずは今日のリクエストから。寺門通でチョメ公なんざクソくらえ!どうぞ。」

ミキサーに手を伸ばしマイクのフェーダーを下げてミュージックのフェーダーを上げる。この一連の動きも随分慣れてきたものだ。
ミュージックのフェーダーを上げ忘れて総悟にこっぴどく怒られたり、マイクのフェーダーを下げ忘れ総悟との痴話喧嘩をうっかり放送してしまったことなんかもあった。

―そういや総悟に金曜ロードショーのとなりのペドロで泣いたのもバラされたんだったな…畜生、この放送は俺のネガティブキャンペーンじゃねぇか。

台本を読んでいる総悟を一瞥し、土方はあの桜咲く四月の放課後に思いを馳せた。