吸う虫と吸われる花
綺麗だ。
卯ノ花の自室に行き、彼女の脱いだ姿を見た浮竹はそう思った。
相変わらず、綺麗だ。元柳斎先生の次に長く、この護挺十三隊にいるとは思えない。老いさえ、感じられない。いや、実際彼女は老いていない・・・。
こんなことを言ったら、烈は怒るな・・・浮竹はそう思った。
「見るだけなのですか、今日は?」
「視姦されるのはイヤか?烈」
「まぁ、それでは私、満足出来ませんわ。十四郎様」
口に手を添えて、コロコロと笑う。
あぁ、彼女は美しい。日頃分らない彼女の能満な身体は、何もしなくとも、そこにあるだけで全ての世界中の男を虜にしてしまうのではないだろうか?そこにあるだけで、誘っているように見える。彼女は花そのものだ。花の蜜を,
卯ノ花という花の蜜を求めて吸う虫は、まさしく浮竹そのものに見えた。