THW小説② ~Full Moon Vacances~
〜Full Moon Vacances〜
「お疲れさん。もう上がっていーぞ。」
一斉送信専用インカムから,攻特隊隊長の,そんな声が聞こえてきた。
「・・・?」
どことなく,違和感を覚えながらも,目の前の敵を一騎で倒していく。
「今日の作戦,やけに終わるの早くね?」
「んじゃー,俺,違うとこ防衛してくるわー」
周りの仲間達も,口々にそう言い,首を傾げながらも解散ムードだ。
確かに,今日の作戦終了は早い。
いつもの半分の時間ぐらいだ。
だが・・・
と,思い返してみる。
最初のミッションで,千葉の占領区を崩しにかかったが,突破できず撤退。
次のミッションで,神奈川と占領合戦を繰り広げるも,あと一歩のところで及ばなかった。
そして,最終ミッションで,神奈川の占領区を崩しにかかるも・・・・
前の二つでかなりの兵力を使ってしまったのか,思うように占領パーセンテージを減らせない。
かく言う自分自身も,残る体力はあとわずかだ。
・・・・確かに,今日の作戦は,「コレ」という成果はあげられなかった。
そんなことを思い巡らせながら,目の前の敵をなぎ倒していくが,本当にパーセンテージはわずかしか動かない。
「コンバットレーション使うか・・・?」
そうは思ったが,解散命令も出ていることだし,自分ひとりが気を吐いても,たかが知れている。
それよりも,隊長のらしくない声の方が気になる。
何の感情もこもっていなかった,ただ用件のみを告げる声。
「・・・戻るか。」
もうすでに,周りの仲間の姿はまばらだ。
俺は,最後の敵を斬り倒してから,攻特隊本部へと足を向けた。
「お疲れさん。もう上がっていーぞ。」
一斉送信専用インカムから,攻特隊隊長の,そんな声が聞こえてきた。
「・・・?」
どことなく,違和感を覚えながらも,目の前の敵を一騎で倒していく。
「今日の作戦,やけに終わるの早くね?」
「んじゃー,俺,違うとこ防衛してくるわー」
周りの仲間達も,口々にそう言い,首を傾げながらも解散ムードだ。
確かに,今日の作戦終了は早い。
いつもの半分の時間ぐらいだ。
だが・・・
と,思い返してみる。
最初のミッションで,千葉の占領区を崩しにかかったが,突破できず撤退。
次のミッションで,神奈川と占領合戦を繰り広げるも,あと一歩のところで及ばなかった。
そして,最終ミッションで,神奈川の占領区を崩しにかかるも・・・・
前の二つでかなりの兵力を使ってしまったのか,思うように占領パーセンテージを減らせない。
かく言う自分自身も,残る体力はあとわずかだ。
・・・・確かに,今日の作戦は,「コレ」という成果はあげられなかった。
そんなことを思い巡らせながら,目の前の敵をなぎ倒していくが,本当にパーセンテージはわずかしか動かない。
「コンバットレーション使うか・・・?」
そうは思ったが,解散命令も出ていることだし,自分ひとりが気を吐いても,たかが知れている。
それよりも,隊長のらしくない声の方が気になる。
何の感情もこもっていなかった,ただ用件のみを告げる声。
「・・・戻るか。」
もうすでに,周りの仲間の姿はまばらだ。
俺は,最後の敵を斬り倒してから,攻特隊本部へと足を向けた。
作品名:THW小説② ~Full Moon Vacances~ 作家名:碧風 -aoka-