ドラスティックな恋
[flee(英)~から逃げる]
"愛"とは人によって捉え方が違うのだろうか
少なくとも、オレの"愛"と雲雀さんの"愛"は別物だろうなぁと考える
雲雀さんの"愛"は捕食する愛
愛したら、そのすべてが欲しくなる
まさに捕食者、例えるならばライオン
比べてオレは、きっと逃げる愛
好きになればなるほど、その人から離れていく
好きだと、それこそ身体の芯までぐちゃぐちゃにされて叩き込まれても
信用できない
本気になる前に逃げてしまう
要は恋に弱虫なんだ
何か、目に見えるもので繋がっていられるならばここまで酷くはない、はず
だと雲雀さんにぼやけいたら「馬鹿だね」と一掃されてしまった
「君はずっと逃げていればいいよ」
「なん、でですか…?」
「だって、その方が燃える」
そう言って笑った雲雀さんの瞳は、情欲の炎を灯していた
(…やって、しまったっ…!)
――後悔先に立たず
訂正、オレの"愛"は例外を覗いて誰にも適応しない
オレの"愛"は、元から彼専用だ