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人外帝人と帝人LOVEな正臣とで何かギャグ?

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「帝人、何だぁ元気ないなぁ」
5月のゴールデンウィークが終わり学校生活のリズムを取り戻した中頃、帝人は
ぼーっと窓の外を見ていた。
「元気だよ、正臣がハイテンション過ぎるんじゃない?」
帝人がそう返すと正臣は「酷っ」と肩を下げた。
実際、帝人は気分が落ち込んでいる。
何故なら・・・・
「帝人、やっぱ元気ねぇな」
正臣はそう帝人のほおを引っ張った。
「まひゃおみ、いひゃい」
帝人がそう言うと正臣はほおを離しながらボソリと
「親父さんの命日なんだろ、それぐらい知ってるって」
そう呟いた。
今日、5月15日は帝人の父親が自殺した日だ。
「正臣には敵わないね」
帝人がそう苦笑いすると正臣は
「俺でよかったら相談に乗るから」
と真剣な表情で言った。
正臣は母親以外で唯一帝人の正体を知っている。
「遠慮するよ、正臣馬鹿だし」
帝人がニコリと笑ってそう言った。
「え、酷っ!つうか雰囲気一気にぶち壊したな!!こんちくしょー!」
正臣はそう帝人の肩をぐらぐら揺さぶる。
紀田正臣、帝人の幼馴染で親友はカラーギャング、黄巾賊の将軍をしている。
まぁ、馬鹿だからなぁ、と帝人は笑った。
「いい加減に止めないと馬鹿な脳みそこれで刺すよ?馬鹿でも分かるよね?」
そう帝人がボールペンを構えると正臣は肩から手を離して
「すんません!ボールペンは勘弁してくれ!!というか馬鹿って二回も何で言うの!?」
そう謝りながら聞いた。
「馬鹿臣が馬鹿だからだよ、馬鹿なんだから馬鹿らしく小テストの勉強でもしたら?
 あぁ、馬鹿だからしても無駄か、馬鹿って可哀想だね。」
帝人は笑顔でそう言った。
「6回も馬鹿って言った!?というか小テスト!?」
正臣がそう言うと帝人はうん、と頷いて
「一時限目、数学、小テスト」
と笑った。
「マジか!?やべぇ!!」
「あははは、馬鹿だね。はい、要点まとめたノート」
帝人がそうノートを渡すと正臣は「さすが俺の親友!」と帝人に抱きついた。
「再テスト者は補修だからね、放課後クレープ奢ってもらう約束が、ね?」
「クレープのため!?」





「うーーん、黒バイクこの間さ遠くからちらりと見たんだけど、あれ、妖精だね。」
帝人はクレープを食べながらそう正臣に言った。
「妖精!」と正臣は興味津々だ。
「あの人、女性だしね。たぶん、デュラハンじゃないかな?首がないし。」
「首ないのか!?あぁ、でも女性ならそれはそれで」と正臣は悩んでいる。
帝人は最後の一口を食べて笑った。
「非日常が多いね、池袋。」
帝人がそう楽しそうにしていると正臣は
「うん、楽しそうでなによりなんだが」
と言った後真剣な表情で
「昨日ナチュラルに幽霊と家で将棋してたろ!?」
と言った。
「正臣、僕の横にいたから聞くまでもないじゃない、答えはイエス。
 というか正臣霊感バリバリなんだから見えてたじゃない、将棋だってさしてたし。」
帝人がそう楽しかったなぁ、なんて言って答えると正臣は
「俺は真剣に怖かった!泣きそうだった!非日常好きなのいいけど、幽霊とかシャレに
 ならねぇ!俺、一人で寝れなくなったじゃん!!」
そう泣きそうな顔をした。
「というか初日から怖いとか寒いとか無理難題言って僕のベッドで寝てるじゃない。」
帝人は露骨に嫌がりながらそう答えた。
「それは俺様が帝人にフォーリンラブだからだ。」
「ナニソレキモイ」
帝人がドン引きすると正臣は傷ついた表情で
「何でドン引き!?」
と言った。
「なんとなく?」
「なんとなくで親友の心を踏み躙んな!」
「じゃ、ウザかったから」
「それはそれで酷い!」
「じゃあ照れ隠し」
「それならいい!」
「いいんだ・・・・ふっ、ちょろいな。」
「後半部分は聞かなかったことにするぜ、親友。」
帝人はそう呟いてベンチから立ち上がった。
正臣も立ち上がって
「どこ行く?」
と聞いた。

今更だが帝人と正臣は同居している、というか正臣が上がりこんだ。
マンションの最上階でワンフロアの高価な部屋だ。
帝人はセキュリティーからその部屋を選び、ポンと一括払いで買った(何それ羨ましい)。
正臣のアパートが火事で全焼したため帝人の家に上がりこんだ。
なんだかんだで帝人も正臣に甘い。
最近は(正臣って意外にも掃除洗濯料理得意なんだよねぇ、便利!)と思っているらしい。
それを聞いた正臣は(俺ら親友だよな、な!)と泣きついたという。
正臣は帝人ラブ、というか母親的存在で帝人は正臣のことを、どこのおかん!?と
思っている。両親から充分に愛情を与えられず、育った帝人に正臣は幼い頃から
世話を焼いていた。非日常見つけると崖からも飛び降りる勢いの帝人のお目付け役だ。
お互いいい関係築いていると思う(お前何様?つうか誰?)。

ところ戻って問いの答え。
「そうだねぇ、新しい心霊スポット見つけたんだけど、行く?」
「断固反対!」
帝人の発言に正臣は即座に否定した。
「じゃ、一人で行くよ「分かったついてってやる・・・。」」
正臣はそう諦めた。
帝人一人だと暴走しまくる上に悲惨な結果しか思い浮かばない。
かつあげされそうになった時は人気のないところまで逃げて尋常ならざる殺気で
相手を凍りつかせて「次こんなことしたら、殺します」と心底ギャングを
びびらせていた。
幽霊に襲われたときは「非日常は好きだけど襲われるのは嫌なんだ」と幽霊に告げた
あと「これ以上なにかしてきたら、消すからね?」と氷のような笑顔で言った。
幽霊は恐怖のあまり池袋から逃げ出してたし。
帝人に怪我はない。するわけない。
でも、帝人に関わった幽霊や不良たちがあまりにも可哀想だ。
正臣はそう思いながら帝人の後についていった。