二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

快晴の日

INDEX|1ページ/6ページ|

次のページ
 


起きると既に昼だった。まあだからどうということもない。今日はよく晴れているらしく、窓から光がさんさんと差している。ライチュウが、勝手にボールから出て窓の外を眺めていた。まるっこい両手をサッシにかけて、なにも面白いもんはないだろうと思うけど、なんだか一心に外を見ていた。俺の起きたのにも気付かない様子で。少し寂しかった。同じく勝手にボールから出ていたレントラーは、こたつ布団の上で(ショートしたら嫌だから、俺の目がないときに中に入るのは禁じているのだ)うとうとしている。
なんだかいつもより起きるのが苦じゃないなあと思ったら、それは気温のせいだった。毎日毎日寒くてベッドから出られないでいたのに、今日はあっさり体を起こすことが出来た。布団をよけても寒くないのだ。ライチュウがやっとこっちをみて、ちょっとしっぽを振ってみせた。それからまた窓の外に視線を移すのでボールに戻すのはやめてやった。シャワーを浴びよう。立ち上がって風呂場へ向かうと、レントラーが起き上がって、恐らく俺の体温がまだ残ってるであろうベッドにもぐりこんだ。卑怯者め。かわいいから許すけど。

風呂から上がっても全然湯冷めしないところから考えると今日は相当あったかいらしい。めんどくさいのでスウェットだけ穿いて、なんか朝飯作ろうとしたけどそれもめんどくさいからやめた。冷蔵庫を開けたらミネラルウォーターとハムがあったのでとりあえずそれを食べた。ライチュウがこっちに来たので1枚あげた。レントラーが低く鳴いたけど、俺もライチュウもあいつをあまやかしてやらなかったので結局自分でキッチンまで来た。から、レントラーにも1枚ハムをあげた。ハムを食べながらもライチュウが外を気にするのでつられて窓から外を見ると、ちょっと信じられないくらいの快晴だった。俺の目の色はよく空色にたとえられるんだけど、実際には空はこんな完璧な空色にはならねーよって感じなんだけど、だけど今日の空はまさしく空色でまさしく俺の目と同じ色だった。ライチュウをみると、俺の目のあたりにちょっと触れて、それから窓を叩いて、うれしそうに鳴いた。多分同じ感想なんだろう。思わず抱きしめそうになったけど、ハムの油で手がべとべとしていたからやめておいた。

作品名:快晴の日 作家名:たに