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ペタリ☆お揃い

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「・・・・・・ベラルーシさん、それは・・・? 」

「?」



それは本日、休み時間中のこと。
席順が前後のリヒテンシュタインとベラルーシは、向かい合って雑談をしていた。
雑談といっても、お互いとつとつと言葉を述べるだけで、はたから見ればそんなに楽しそうには見えないのだが
意外にも気の合うらしい2人は、10分の休憩時間中は大抵そうしていた(それが20分の際だと毎回スイスが様子を見にやって来るし、ベラルーシも自分の兄の行方を追うのが日課である)

にわかに鳴った振動音に携帯電話を取り出したベラルーシはスライドを押し上げ、キーを素早く打ち始める。
ヒマワリや雪の結晶、マトリョーシカなどを模したストラップが山のように付けられたその一点に、リヒテンは目を留めた。

「・・・・・・これか? 」

スライド(つまりは画面側)の裏面に、小さな紙片・・・・・・もといプリクラが貼られていたのだ。
よく見るとそれはベラルーシと彼女の兄、ロシアが映ったツーショットのもので、可愛いフレーム上には沢山の“落書き”が施されている。
結婚結婚結婚結婚 という何処となく禍々しい文字の海に埋まるように映った、ロシアの真っ青な顔がそこにあった。

「こないだ兄さんと一緒に撮った。宝物だ」

「とても、綺麗に撮れていますね」

「兄さんの携帯にも貼ってもらった・・・・・・“お揃い”だ、お前の好きな」

実は『貼ってもらった』という言い方には多少語弊があるのだが、そんなことを気にするベラルーシではない。
普段あまり表情を変えない彼女が微かに頬を染めると、リヒテンシュタインは素直に可愛らしい方です と思う。 ―そして


羨ましい、とも思った。



作品名:ペタリ☆お揃い 作家名:イヒ