リトアニアの法則
++++
『なぁなぁリトリトぉ、もー起きとるー? ・・・・・・まだ寝てたとかマジありえんしー!! 』
今朝の寝覚めは強烈だった。
まだ陽の昇りきらぬ薄暗がりの時分に突如鳴り響いた、いつもの着信音に
飛び起きたのだ。
彼の突拍子のない性格は長い付き合いから重々承知はしているものの、まさかこんな時間に連絡をよこすとは思ってもみなかった。
覚醒しきらない頭のまま電話越しの叱責を受け、やおら寝床を後にしたリトアニアは
急いで身支度にかかる・・・・・・機嫌を損ねたポーランドが厄介なこともよく分かっていたからだ。