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1月28日  22時00分

新宿のとあるマンション。そこが折原臨也の住む場所。

「じゃあ、私は帰るわ。」
「あぁ、お疲れさま波江さん。」

いつもさっさと帰る波江。声をかけずに帰ることすらある。
しかし今日は違った。

「…そんなに気になるなら行けばいいじゃない。
 まだ時間あるんだから。。明日もそんなだったらあなたごとその机捨てるわよ」
言いたいことを言うとスッキリしたのか挨拶もしないで出て行ってしまう。

「波江さんは何を言って…」
ふと机の上を見た臨也は口を閉ざした。
コーヒーカップは3つあり、その1つには得体の知れない青い液体が入っていて、
もう1つにはコーヒーの中にボールペンが入り、
最後の1つにはチェスの駒がつまっている。
書類はちらばり、よくわからない記号が書き込まれている。
パソコンの画面には、意味のわからないページがいくつも開かれ、
どこからもってきたのか、くまのぬいぐるみまである。
今日一日いかにボーっと過ごしていたかが一目瞭然な机だった。

「…そりゃ波江さんも怒るわけだ。」
自傷気味に笑うと、臨也は大人しく机を片付けはじめた。
片付けながらもチラチラと無意識に時計を気にしてしまう。
そんな自分の行動に気づき、
「はぁ…」
と深いため息とともに両手で顔を押さえ、そのままドサリッとソファーに座りこむ。