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エコロジスト≒ノスタルジスト

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常日頃見ることのない相手の有様に、内心気後れしていたオーストリアの胸中に温かいものが広がっていく。
表には出さないながらもずっと、お互いの意識の隅には『変わらないもの』を抱き続けていたという事実を知り安堵を覚えた―


「・・・・・・・・・スイス、」

「っ?! なっ、何をするオーストリア! 」

やおらオーストリアは、強く握りしめられたスイスの拳をとる。
その途端に染まった顔を向け動揺を露にする彼に、やっと目を見て話してくれましたね と微笑む。同時に
スイスの頭上に盛大な蒸気が上がった。

「今回は私が連れ帰ってあげます。動けない貴方を直々に
送り届けてあげるとしましょう」

それだけ言って歩き出すと、後ろから やはりというべきか説教を浴びせられる。

大体、お前が授業を放棄するから我輩がわざわざ呼び戻しにきてやった訳であって―

・・・・・・一見怒ったように聞こえるが、本心ではないとオーストリアは気付いていた。
そんな幼馴染みの様子に人知れず笑みを浮かべる。
握る手に力を込め半ば強引に黙らせると、彼は自分たちの戻るべき教室へと足を進めるのだった。


「確かに名残り惜しかったですが・・・・・・あの新しいピアノも、そう悪くはなさそうですよ」